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(C)山北篤

第7章 オプションルール

物理ダメージ武器

 Aダメージを与える兵器は、例え外れても、爆風やソニックブームなどによって、ダメージを与えることがあります。よって、Aダメージを与える火器には、以下のダメージ表を適用することができます。
 このルールを適用するのは、生身の人間などが巨大ロボットや戦車などと戦っている時などのように、巨大な敵と小さなPCという条件に限定するほうがいいでしょう。実際、それ以外の場合では、倍率1/2以下のダメージは無効になるでしょう。
 命中達成値-回避達成値 ダメージ倍率
 (5-5n)~(9-5n) 1/n倍
      :
   -15~-11     1/4倍
   -10~ -6     1/3倍
    -5~ -1     1/2倍
    ±0~ +4     1倍
    +5~ +9     2倍
   +10~+14     3倍
   +15~+19     4倍
   +20~+24     5倍
      :         :
 (5n-5)~(5n-1) n倍

距離

 戦闘シーンで、距離の概念を取り入れたい場合があると思います。ハンドガンの類は、ごく近距離(10mほど)までが命中しやすい範囲で、それ以外の距離になると、どんどん命中しにくくなります。
 このような状況をルール化するために、距離に応じて命中値に修正を加えます。距離は、武器のサイズによって決定されます。
 ただし、誘導弾(ホーミングミサイル等)に関しては、この表は適用されません。個々の誘導弾の性能によって異なりまが、基本的には射程の範囲内は全て至近距離とします。
 また、ゲームマスターが、処理が面倒だと考えたなら、全て至近距離で処理してしまっても構わないと考えます。
  距離    距離範囲     修正
 至近距離  SIZE+4    なし
 近距離   SIZE+5    -1
 遠距離   SIZE+6    -2
 超遠距離  それ以上      -3

愛用アイテム

 キャラクターは、1つだけ、「愛用のアイテム」を選ぶことが出来ます。アイテムは、武器でも乗り物でも、電子機器でも構いません。
 「愛用のアイテム」を使っている限り、そのアイテムを使う行為は、達成値に+1のボーナスがあります。
 「愛用のアイテム」は、例えヒーローポイントで命中回避を行っても、敵の攻撃で壊れることはありません。ただし、手から飛ばされたり、ベルトが切れたりして、一時的に手の届かない場所に飛んでいくことはあります。何故なら、「愛用のアイテム」が壊れてしまっては、キャラクターのイメージが損なわれるからです。

悪癖と持病

 スペオペのキャラクターは、ちょっとした悪癖を持っていることが多いようです。やたらに銃を撃ちたがるとか、古典的ハードボイルドマニアだとか、そういった悪癖です。
 また、肝心なときに現れる持病や、困った恐怖症などを持っていることも多いようです。
 これらの悪癖などを持たせることによって、キャラクター作成時のスキルポイントを増やすことが出来ます。
 悪癖等 追加スキルポイント
  1     3
  2     5
  3     6

才能と無能

 プレイヤーは、どれか1つの専門スキルを選んで、自分のPCにそのスキルに対する才能があることにできます。この場合、そのスキルに対してだけ、成長に必要な経験点を半分にすることができます。
 その代わり、ゲームマスターは特定のスキルを選んで、そのスキルに対して才能が全くないことにできます。才能のないスキルは、成長に必要な経験点が倍必要になります。この場合、滅多に使わないスキルを選ぶと有利になりますので、プレイヤーの選んだスキルに応じて、同等の使用頻度になりそうなスキルを選ぶようにします。

スキル

スペースアーツ:敏捷☆

 スペースアーツは、宇宙空間や重力の低い星でも使えるように進化した武道です。主に、アステロイド採鉱者や宇宙戦闘機乗りが使う技です。
 スペースアーツは、《敏捷》が2.5以上なければ使うことができません。
 また、スペースアーツのレベルは、〈無重力行動〉のレベルより高くできません。〈無重力行動〉が1レベルなら、〈スペースアーツ〉も1レベルより高くできないのです。
 アクションポイントを全て〈回避〉と〈スペースアーツ〉にだけに使うなら、素手(パンチかキック)での攻撃回数が、レベルの1/2(切り捨て)だけ上がります。つまり、アクションポイント5、〈スペースアーツ〉4レベルのキャラクターは、5+4/2=7で、回避に2アクションポイント費やしても、素手の攻撃回数が5回になります。
 ただし、〈スペースアーツ〉による攻撃回数の増加は、《敏捷》(切り捨て)が最大です。〈スペースアーツ〉が6レベルでも、《敏捷》が2.5なら、攻撃回数は、2回しか増えません。
 このスキルをプレイに採用する場合、《敏捷》が2.5以上のアーキタイプは、〈格闘〉のレベルを〈スペースアーツ〉のレベルに変えてもかまいません。

重道(じゅうどう):体力☆

 重道は、高重力惑星でも使えるように進化した武道です。主に、パワードスーツ歩兵などが使う技です(パワードスーツを着ながら使うわけではありません)。
 重道は、《体力》が3以上なければ使うことができません。
 また、重道のレベルは、〈高重力行動〉のレベルより高くできません。〈高重力行動〉が1レベルなら、〈重道〉も1レベルより高くできないのです。
 重道で戦うと、素手(パンチかキック)でのダメージが、レベルの1/2(切り捨て)だけ上がります。つまり、《体力》3、〈重道〉4レベルのキャラクターは、3+4/2=5で、素手のダメージ値が5になります。
 ただし、〈重道〉によるダメージ値の増加は、《体力》が最大です。〈重道〉が8レベルでも、《体力》が3ならば、ダメージ値は、3しか増えません。
 このスキルをプレイに採用する場合、《体力》が3以上のアーキタイプは、〈格闘〉のレベルを〈重道〉のレベルに変えてもかまいません。

催眠術:知力☆

 相手を催眠状態に陥れて、情報を得たり、暗示を与えたりします。

 〈催眠術〉+《知力》+ダイス ≧ 〈意志力〉+《知力》+ダイス

で、催眠術は成功します。
 催眠術は、特殊なスキルなので、教えてくれる人がいないと覚えることはできません。主に、NPCの悪役が使う技能だと考えてください。

1.尋問

 尋問をする場合、成功レベルの数だけの質問をすることができます。被験者は、嘘を答えることはできません。1つの質問とは、1単語(または類するもの)で答えられるような質問のことです。
 1人の相手に何度も催眠術をかけて質問することはできません。この質問の数は、それら様々なテクニックを駆使して、その数だけの質問ができるのだと解釈してください。

2.暗示

 暗示を植えつける場合、成功レベルの数だけの暗示を植えつけることができます。
 PCに催眠術をかけた場合は、暗示の内容をプレイヤーに教えません。プレイヤーに教えるのは、催眠術の達成値と、暗示の数だけです。これらを記録しておきます。自分が、どんな暗示を受けたのかを知ることはできないのです。
 暗示が働こうとする時、ゲームマスターが「君は今、暗示に従おうとしている」と教えてくれます。しかし、その暗示がどんなものなのかは、教えてくれません。プレイヤーは、暗示に従おうとする直前に、解除ロールが行えます。

 〈意志力〉+《知力》+ダイス ≧ 達成値

ならば、自分が催眠術で操られていたことに気付きます。プレイヤーは、どんな暗示かは分からないままロールを行わなければならないのです。当然、ヒーローポイントを使うべきか否かも悩むところです。

超能力


 ゲームマスターが望むなら、スペオペヒーローズに、超能力を導入することも可能です。
 スペオペヒーローズの超能力ですから、結構強力な超能力なので、導入するかどうかはゲームマスターが選択してください。コントロールしきれないと思ったなら、プレイヤーが希望しても導入してはいけません。オプションルールを採用するよりも、プレイがスムーズに進むことのほうが大事なのですから。

超能力者アーキタイプ


 超能力ルールのために、新たな能力値を設定します。《超能力》という能力値です。この能力値を持つキャラクターのみが、超能力を持つことが出来ます。


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エスパー

 最も一般的な超能力者です。1種類の超能力を使うことが出来ます。(参考:n-06,C-17,C-21,C-27)
  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ 超能力
  数 値  1  1  2  2  2  1   1

   スキル 超能力(1系統)=2・回避=2・火器(1種類)=1・宇宙船(2系統)=1・+9ポイント


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マルチエスパー

 2種類の超能力を使いこなすことの出来る優れた超能力者です。(参考:C-17,C-21,C-27)
  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ 超能力
  数 値  1  1  2  1  2  1   2

   スキル 超能力(2系統)=1・回避=2・火器(1種類)=1・宇宙船(2系統)=1・+11ポイント

超能力スキル

 超能力は能力値だけあっても、何の役にも立たちません。それは、超能力の才能があるという状態に過ぎないのです。〈超能力スキル〉を持たなければ、超能力は発揮できないのです。
 〈超能力スキル〉は、《超能力》の数値の数だけ取ることが出来ます。すなわち、《超能力》1の者は、1種類の超能力しか発揮できないのです。
 〈超能力スキル〉を覚える基礎となる能力値は《知性》です。ですから、キャラクター作成時には、《知性》の値までしかスキルを上げることは出来ません。
 以下の超能力は全て1アクションポイントで行動できるものです。ですから、戦闘ラウンドで2アクションポイント以上時間をかけて行えば、サイコロを2個以上振ることも可能です。この場合、出た目の全てが1の時のみ、超能力者は疲労します。

テレパシー


 〈テレパシー〉は、相手の思念を読み取る力です。優れたテレパシストは、読心を拒否する相手の深層心理まで読み取ることができると言われています。ただし、そこまで優れた者の例は滅多にありません。
 テレパシーは、以下のようにロールを行ないます。〈意志力〉は、テレパシーで心を覗かれる側が、心を読んで貰いたいと思っているならマイナス、読まれたくないと思っているならプラスです。
 目標値における《距離》は、目標までの距離です。パラメータの尺度は、《サイズ》と同じですが、マイナスにはなりません。ただし、皮膚と皮膚を接触させて心を読もうとする場合のみ、-1となります(接触テレパスです)。
 成功だと、表面思考を読むことが出来ます。効果的成功だと、隠しておきたいと思っていることすら読むことが可能です。決定的成功だと、本人も忘れている事を読みとることすら可能です。
 ロールで、1を出してしまった場合、超能力者は疲労し、1時間ほど休憩しないと超能力を使えません。ただし、HPを使えば1を出さなかったことに出来ます。

  達成値 《超能力》 + 〈テレパシー〉 + ダイス
  目標値 《距離》 + 《知性》 +or- 〈意志力〉

テレキネシス

 〈テレキネシス〉は、念力の力で、物体を動かす力です。優れたテレキネシスは、巨大な戦車などですら動かすことが出来ます。  テレキネシスは、以下のようにロールを行ないます。もちろん、人間以外には〈意志力〉は無いので、単なる物体は〈意志力〉=0とします。また、テレキネシスの影響を受ける人間が、逆らわない場合も、〈意志力〉=0と考えます。
 目標値における《距離》は、目標までの距離です。パラメータの尺度は、《サイズ》と同じですが、マイナスにはなりません。
 成功だと、そっと持ち上げたり、ゆっくり動かすことが出来ます。効果的成功だと、普通に動かすことが出来ます。決定的成功だと、自由自在に飛ばすことすら可能です。
 ロールで、1を出してしまった場合、超能力者は疲労し、1時間ほど休憩しないと超能力を使えません。ただし、HPを使えば1を出さなかったことに出来ます。

  達成値 《超能力》 + 〈テレキネシス〉 + ダイス
  目標値 《距離》 + 《サイズ》 + 〈意志力〉

テレポート


 〈テレポート〉は、思念の力で、一瞬にして異なる地点に移動する能力です。優れたテレポーターは、自分が移動するだけでなく、他人を連れてテレポートしたり、自分が移動せずに他の者だけを移動させたりすることも出来ると言われています。けれど、その例は極度に少数です。
 テレポートは、以下のようにロールを行ないます。〈意志力〉は、誰かを一緒に連れていこうとしている場合、その者が連れていかれたくないと思っている場合にのみ、影響があります。
 《サイズ》の総計とは、運ぶもののサイズの合計です。つまり、《サイズ》=1のものを3つ運ぶ場合には、《サイズ》の総計は3と考えます。この計算には、自分自身もカウントします。また、《サイズ》がマイナスのものは、《サイズ》=0と考えます。
 目標値における《距離》は、飛ぶ距離の長さです。パラメータの尺度は、《サイズ》と同じですが、マイナスにはなりません。
 ロールで、1を出してしまった場合、超能力者は疲労し、1時間ほど休憩しないと超能力を使えません。ただし、HPを使えば1を出さなかったことに出来ます。

  達成値 《超能力》 + 〈テレポート〉 + ダイス
  目標値 《サイズ》の総計 + 《距離》 + 〈意志力〉

クレヤボヤンス

 〈クレヤボヤンス〉は、遠く離れた場所を心の目で見ることが出来ます。人によっては、見ることは出来ず聞くだけだったり、見聞きの両方が出来たりもします。
 これ以外の超能力を考えた場合、ゲームマスターと相談してOKが出れば導入しても構いません。
 クレヤボヤンスは、以下のようにロールを行ないます。
 目標値の《距離》は、見たい場所までの距離です。パラメータの尺度は、《サイズ》と同じですが、マイナスにはなりません。
 成功ならば、ぼんやりとしたイメージを見る(聞く)ことが出来ます。効果的成功ならば、はっきりとした映像を見る(音声を聞く)ことが出来ます。
 ロールで、1を出してしまった場合、超能力者は疲労し、1時間ほど休憩しないと超能力を使えません。ただし、HPを使えば1を出さなかったことに出来ます。

  達成値 《超能力》 + 〈クレヤボヤンス〉 + ダイス
  目標値 《距離》 + 〈障壁レベル〉

  障壁           障壁レベル
  なし             0
  紙や布(袋の中など)     1
  木の板            2
  コンクリートや土の壁     3
  金属の壁(宇宙船など)    4
  見たい場所が暗闇      +2
  感覚をもう1つ加える    +2

サイコ・ヒール

 超能力によって、自分や他人の負傷を癒すことができます。他人にサイコ・ヒールを施す場合、相手に直接触れていなければいけません。離れたところにいる人を治療することはできないのです。また、超能力者も治療を受ける者も動いていてはいけないので、回避のサイコロを振ることができません。
 目標値は、負傷の影響の、治療難易度そのものです。成功した場合、ダメージ倍率に等しいレベルの負傷が、1ラウンドで治ります。つまり、瀕死の者を治療する難易度は9です。達成値が16ならば、効果的成功になりダメージ倍率が2倍になるので、負傷レベルも2段階下がり、軽傷にまで治ります。
 死亡もしくはそれ以上になったキャラクターでも、その次のラウンドにサイコ・ヒールを行って、瀕死以下に下げることができれば、死ななかったことにできます。
 ただし、1人の人は、1日に1回しかサイコ・ヒールの治療を受けることができません。それ以上の治療は、細胞の活性限界を超えてしまい逆効果です(負傷が増えてしまう)。1回サイコ・ヒールを受けたら、次にサイコ・ヒールを受けるまでに、24時間以上の間隔を開けてください。
 ロールで、1を出してしまった場合、超能力者は疲労し、1時間ほど休憩しないと超能力を使えません。ただし、HPを使えば1を出さなかったことに出来ます。
  達成値 《超能力》 + 〈サイコ・ヒール〉 + ダイス
  目標値 負傷難易度

サイコ・クラッシュ

 サイコ・クラッシュは、相手の精神を直接攻撃することでダメージを与えます。しかし、精神の無いもの(車や時限爆弾など)には、ダメージを与えることができません。メカであっても真の《知性》のあるもの(人間の人格を移植されたコンピュータなど)なら、サイコ・クラッシュが利くことにしてもかまいません。
 相手は、成功レベルに応じた、負傷レベルを受けます。つまり、効果的成功なら、2レベルの負傷を負います。
 《距離》は0以下にはなりません。ただし、接触しているなら(同じラウンドに素手による攻撃に成功しているなら)、《距離》を-1として計算できます。  見れば分かるように、サイコ・クラッシュには、アーマーは何の役にも立ちません。ですから、アーマーの堅い敵に効果的でしょう。
 ロールで、1を出してしまった場合、超能力者は疲労し、1時間ほど休憩しないと超能力を使えません。ただし、HPを使えば1を出さなかったことに出来ます。
  達成値 《超能力》 + 〈サイコ・クラッシュ〉 + ダイス
  目標値 《距離》 + 《知性》 + 〈意志力〉

ライト・スピア

 ライト・スピアは、精神エネルギーを純粋な光エネルギーに変えて、相手にぶつける超能力です。そのため、生き物だろうがメカだろうが、あらゆるものにダメージを与えることができます。ライト・スピアは、ビーム攻撃の一種なので、B装甲が役に立ちます。  相手に与えたいダメージを宣言して、その値を目標値に達成値を求めます。そして、成功すれば、敵にそれだけのダメージを与えます。  つまり、敵に15のダメージを与えたいならば、目標値15でチェックを行うのです。  命中させるには、〈弓〉技能で攻撃しなければいけません。失敗したなら、光の槍は飛んだのですが、敵に命中しなかったのです。  ロールで、1を出してしまった場合、超能力者は疲労し、1時間ほど休憩しないと超能力を使えません。ただし、HPを使えば1を出さなかったことに出来ます。
  達成値 《超能力》 + 〈ライト・スピア〉 + ダイス
  目標値 ダメージ値

サイコ・バリア

 サイコ・バリアは、精神力でダメージを防ぐ能力です。
 超能力者は、ラウンドの最初の〈回避〉サイコロの数を決める際に、2つ宣言しなければいけません。
 
1.サイコ・バリアに何アクションポイント使うか。
2.BダメージとAダメージのどちらを防ぐか。

 Bダメージを防ぐと宣言した場合、そのサイコ・バリアは、Aダメージに対しては何の効果もありません。
 防ぐと宣言した系列のダメージを受けた場合、そのダメージも目標値に達成値を求めます。そのラウンド中に受けたダメージなら、何回でも防ごうとすることができます。
 達成値が目標値以上になれば、その攻撃は一切無効になります。目標値未満だった場合、何の防御効果もありません。その意味で、サイコ・バリアはいちかばちか的な防御です。
 例えば、レーザーライフルLBR-8の2倍ダメージを受けた場合、5×2=10なので、目標値10でサイコロを振ります。10以上を出せば、その攻撃は完全に防げます。9以下しか出せなかった場合は、通常通りにダメージを受けます。
 ロールで、1を出してしまった場合、超能力者は疲労し、1時間ほど休憩しないと超能力を使えません。ただし、HPを使えば1を出さなかったことに出来ます。
  達成値 《超能力》 + 〈サイコ・バリア〉 + ダイス
  目標値 受けたダメージ値

超能力者の成長

 《超能力》を上げるには、通常の能力値の2倍の経験点を必要とします。つまり、1から2になるためには、400ポイントの経験点が必要です。
 〈超能力スキル〉を上げるには、通常のスキルの2倍の経験点を必要とします。〈超能力スキル〉のベース能力値は、《知性》です。
 《超能力》が上がった場合、新たな〈超能力スキル〉を取ることが出来ます。ただし、新たな〈超能力スキル〉を取るには、400÷《知性》ポイントの経験点が必要です。

オリジナル超能力者

 超能力者キャラクターを、オリジナルキャラクター作成ルールで作ることも出来ます。
 超能力者になるためには、キャラクター作成時に、《超能力》という能力値にキャラクター作成ポイントを注ぎ込まなければいけません。
 まず、《超能力》という能力値を持つために、キャラクターは、100ポイントのキャラクター作成ポイントを必要とします。つまり、通常のキャラクターは270ポイントでキャラクターを作成するのに対し、超能力者は170ポイントで、しかも通常よりも1つ多い能力値に、ポイントを割り振らなければならないのです。

不運なアーキタイプ

 プレイヤーが望み、ゲームマスターが許可したならば、不運なPCを作ることも可能です。
 不運なPCには、経験点を減らさずに使えるヒーローポイントが、ありません。
 そこでプレイヤーは、経験点を減らさないようにするために、ゲーム中、ゲームマスターに対して、「この成功を、このように失敗させたい」と説明して、NHPを要求することができます。この要求が面白いものであった場合、ゲームマスターはNHPを与えることができます。ただし、つまらないシーンで要求されても、ゲームマスターは無視してかまいません。

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アンラッキーヒーロー

 なぜか、不幸を背負ってしまい、酷い目に会ってしまうヒーローです。このようなタイプのキャラクターも、スペオペには数多く登場します。  ただし、このキャラクターを使うと、プレイの雰囲気が変わってしまう可能性があります。
  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  3  2  3  2  0  1

  スキル 回避=2・火器(2種類)=1・エナジーソード=1・宇宙船(2種類)=1・意志力=1・+10ポイント

 アンラッキーヒーローは、ヒーローポイントを1ポイントでも使ったら、経験点が半分になってしまいます。つまり、《運》が2のキャラクターが、4ポイントのヒーローポイントを使った状態にあると考えてください。
 経験点を減らさないですまそうとすれば、ネガティブ・ヒーローポイントをもらった数だけしか、ヒーローポイントを消費できません。
 アンラッキーヒーローのヒーローポイント基本値は、4です。
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スーパーヅガン

 この世のありとあらゆる不幸を一身に背負った主人公です。腕に自信があるにもかかわらず、本番になると何故か不幸な偶然が彼の邪魔をします。なぜ、こんなにも不幸なのかは、誰にも分かりません。  ただし、このキャラクターを使うと、プレイの雰囲気が激しく変わってしまう可能性があります。
  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  3  2  3.5  2  -2  1

  スキル 回避=2・火器(2種類)=2・エナジーソード=2・宇宙船(2種類)=1・意志力=1・+8ポイント

 スーパーヅガンは、今のままで経験点が半分です。つまり、《運》が2のキャラクターが、ヒーローポイントを8ポイントも使ってしまった状況にあります。
 通常の経験点をもらうためには、少なくとも4ポイントのNHP(ヒーローポイントを使ったなら、更に多くの)を受け取らなければいけません。
 スーパーヅカンのヒーローポイント基本値は、4です。

人間以外のアーキタイプ

 プレイヤーが望み、ゲームマスターが許可したならば、人間以外のPCを作ることも可能です。
 人間以外のPCは、基本的には《運》が1です。通常のキャラクターと同じポイントで、キャラクター作成を行ないます。
 人間以外のキャラクターは、特殊能力を持っている者も多いのですが、その代わり成長させるのに、通常の1.5倍の経験点を必要とします。

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ロボット


 人間型のロボットです。(参考:m-01)

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  3  2  3  2  1  1

  スキル 回避=1・格闘=1・白兵戦=1・火器(1種類)=1・宇宙船(1系統)=1・+5ポイント
  装甲 A装甲/B装甲=2/2
  特徴 真空中での活動・睡眠不要・食事不要
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大型ロボット

 人間型ですが、人間より大きなロボットです。(参考:n-01)

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  4  1  2.5  1  1  2

  スキル 回避=2・格闘=2・白兵戦=2・火器(3系統)=1・宇宙船(1系統)=1・+11ポイント
  装甲 A装甲/B装甲=3/3
  特徴 真空中での活動・睡眠不要・食事不要
カット

アンドロイド

 特殊なバイオ細胞によって作られたアンドロイドで、細胞構造を変化させて、いかなる人間にでも完全に化けることが出来ます。(参考:n-01)

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  3  2.5  2  1  1

  スキル 回避=2・格闘=2・白兵戦=2・火器(1種類)=2・変装=3・宇宙船(1系統)=1・+11ポイント
  装甲 A装甲/B装甲=1/1
  特徴 完璧な変装能力
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クァール

 宇宙船ビーグル号に出てきた、完全生物です。(参考:n-14,N-02)

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  4  0  3  1  1  1

  スキル 回避=1・格闘=1・宇宙船(1系統)=1・+7ポイント
  装甲 A装甲/B装甲=4/4
  特徴 真空中でも平気・電気のコントロール
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モンキー

 遺伝子操作で知性を上昇させたチンパンジーです。無重力下で、様々な作業ができるように、足や尾でも物を掴むことができます。身長は90cmほどです。
  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  1  3  3  2  1  0

  スキル 回避=2・火器(2種類)=1・センサー=2・工学(3種類)=2・宇宙船(4種類)=1・無重力行動=2・+10ポイント

ヒーローポイントのオプション

 基本ルールにおいて、ヒーローポイントは「失敗していたはずの行動を成功させる」ものでした。
 しかし、これは必ずしも正しくありません。様々なドラマを見てみれば分かります。ヒーローとは、「失敗しない」人のことではありません。ヒーローとは、「失敗をフォロー出来る」人のことです。
 例えば、高いキャットウォークで格闘をしているヒーローと悪漢が居たとしましょう。この時、ヒーローはキャットウォークから落ちそうになります。
 基本ルールでは、ヒーローポイントを使うことによって、落ちないですむのです。
 しかし、それよりも、落ちる瞬間に悪漢の足を掴んでぶら下がることができたとするほうが、緊迫感もあって、面白い物語になるでしょう。うまくすれば、悪漢も落ちてしまい、必死でぶら下がる悪漢の脚に、ヒーローがぶら下がっているという、アクション映画的シーンが再現できるかもしれません。
 また、宇宙船でアステロイドベルトを駆け抜けようとします。ヒーローポイントで岩を避けることができたとするよりも、岩にぶつかって制御不能になりかけた宇宙船のコントロールを必死で取り戻そしたとするほうが面白いでしょう。
 そこで、ヒーローポイントの使い方に、新たなオプションを付け加えます。

フォロー

 ヒーローポイントを使っても、失敗した行動は成功にはなりません。ただ、プレイヤーが考え付いたフォローが実現できるのです。フォローの方法が思い付かなければ、使ったヒーローポイントは無駄になります。
 どんな失敗でも、フォローできますが、余りPCに都合良すぎるフォローは、ゲームマスターの権限で拒否しても構いません。あくまでも、ストーリーを盛り上げる方向のフォローが望ましいのです。

 このルールは、ベテランプレイヤー同士のプレイ時に使うと、非常な効果が出ます。ただし、プレイの難易度が少し上がるので、ビギナー向けに使うのは止めたほうが良いでしょう。


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