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★スぺオペヒーローズ
(C)山北篤
第3章 アクション
スペオペは、アクションの世界です。主人公達は、大地を走り、敵と戦闘し、宇宙船を操縦します。そこで、これらについて、どのくらいうまくやれたかを判定するルールが必要となるのです。
ロール
達成値 目標値 成功レベル
注 《》は能力 〈〉はスキルを現しています。
アクションの結果は、ダイスで判定します。基本的には、《能力値》+〈スキル〉に、サイコロを1個加えることで決定します。これをアクションロール(ロール)と呼びます。
このロールを行なった結果(達成値と呼びます)を、ゲームマスターが決めておいた基準(目標値と呼びます。目標値の設定を参照。)を比較して、目標値以上の達成値を出せば、行動は成功です。また、どのくらい上回ったかで、成功レベルが決まります。達成値が、目標値を5超える毎に、成功のレベルが上がります。
あるキャラクターが、物理学に関する何かの問題を解こうとしていたとします。この場合、ゲームマスターは、能力値は《知性》、スキルは〈物理学〉を使うとプレイヤーに告げます。
キャラクターの《知性》が2で、〈物理学〉スキルが1レベルだったとしますと、3+1D6で結果を求める訳です。
もしも、〈物理学〉スキルを持っていない場合はどうすればいいのでしょうか。〈物理学〉は専門スキルなので、《知性》2でスキルの無い人間は、2+1D6で結果を求めて、成功レベルを1レベル下げます。
一般スキルでの行動の場合、成功レベルを下げる必要はありません。
無限ロール
6が出ると、もう1回サイコロを振って結果に加えることができます。そのサイコロが6だったら、再度サイコロをが振れます。このように、6の無限ロールの振り足しによって、非常に高い効果が得られることもあるわけです。
達成値 = 《能力値》 + 〈スキル〉 + サイコロ
達成値-目標値 成功レベル
~ -1 失敗
±0~ +4 成功
+5~ +9 効果的成功
+10~+14 決定的成功
+15~+19 驚異的成功
+20~ 伝説的成功
ロールにおいて、《能力値》と〈スキル〉の組合わせは、ベース能力値とは、特に関係がありません。例えば、〈宇宙船パイロット〉のベース能力値は、《知性》です。けれども、宇宙船を狭いドックに入れる際のロールは、《器用》+〈宇宙船パイロット〉で決定します。また、宇宙船で敵の攻撃を避ける回避行動をする際には、《敏捷》+〈宇宙船パイロット〉でロールします。このように、《能力値》と〈スキル〉は、そのアクションの性質に合わせて、適宜組合わせて使います。
サイコロを多く振る
このRPGでは、様々な場合に、サイコロを多く振って判定することが出来ます。サイコロを多く振れば、高い目が出る確率が上がり、行動が成功しやすく、またより優れた成功になりやすいのです。
ただし、この場合、サイコロの目を加算するのではありません。サイコロの中で、最も有利な目を使うことが出来るのです。
例えば、サイコロを4個振る場合を考えてみましょう。振ったサイコロの目が、6・6・6・3だったとすると、6の目は振り足しです。よって、振り足しが出来るのは、サイコロ3個です。3個振ると、6・6・2でした。すると、再度の振り足しが出来るのは2個です。そして、2個振った結果は、5・1でした。この場合、最も有利なサイコロの目は、6と6と5の組合わせですから、サイコロの結果は17ということになります。
1回目 2回目 3回目 トータル サイコロの結果
サイコロA 3 = 3
サイコロB 6 → 2 = 8 17
サイコロC 6 → 6 → 1 = 13
サイコロD 6 → 6 → 5 = 17
時間をかける
1つのアクションに、そのアクションで通常必要とする時間以上に時間をかけると、ロールにおいて有利になります。
通常の2倍の時間をかければ、サイコロを2個使えます。同様に、3倍なら3個、4倍なら4個のサイコロが使えます。
ただし、どんなに時間をかけたとしても、元々の〈スキル〉以上のサイコロは使えません。つまり、スキルレベルが2のキャラクターは、最高でサイコロ2個のロールが出来ます。
協力
1つのアクションに対し、同じ技能を持った人物が協力することが出来ます。例えば、宇宙船のパワープラントを修理しようとする場合、〈エネルギー工学〉技能を持った人間が2人居れば、片方が助手となって協力することで、振ることの出来るサイコロを1つ増やすことが出来ます。
つまり、2人でやればサイコロ2個、3人でやればサイコロ3個振ることが出来るのです。何人かで協力しあえる行動でなければ、このような協力は出来ません。
普段の3倍の時間をかけて、2人で協力する場合は、どうでしょうか。3倍になるのでサイコロ3個(2個増やす)、2人でやるのでサイコロ2個(1個増やす)です。ですから、基本の1個に加えて、2個増やし、1個増やすので、合計で4個で判定を行ないます。
スキルの基準
このゲームでは、《能力値》+〈スキル〉(のレベル)で、物事を判定します。それでは、この数値がどのくらい有れば、ほぼ満足できるのでしょうか。そこで、どの位の能力ならば、どのくらい評価されるのかを表にしてみました。
ただし、《能力値》と〈スキル〉の組合わせは、その場その場で異なる可能性があります。ですから、これはあくまでも目安に過ぎません。
《能力値》+〈スキル〉 評価
2 低い
3 人並
4 ヒーローの標準
5 やるな!
6 凄い!
目標値の設定
ロールを行なわせるとき、どのくらいの値を目安にすればいいのでしょうか。スペオペヒーローズでは、目標値は以下のように考えてください。このRPGでは、目標値とイコールの場合、ロールは成功です。
目標値 基準
3 非常に易しい(スキルさえあれば失敗しない)
4 かなり易しい
5 易しい(低い能力でも成功することが多い)
6 少し易しい
7 標準(人並の能力で50%成功)
8 少し難しい
9 難しい(やるな!と言われる能力でも50%成功)
10 かなり難しい
11 非常に難しい(凄い能力をもってしても、失敗の方が多い)
特殊な状況
スペオペでは、主人公は、必ずしも万全の体勢で行動できる訳ではありません。時には、非常に苦しい状況で行動を起こさないといけない場合もあるのです。
暗闇
暗闇では、主人公は目が見えませんから、あらゆる行動に-2のペナルティを受けます。
ただし、赤外線ゴーグルや光増幅ゴーグルを付けていれば、このペナルティを無視することが出来ます。赤外線ゴーグルは、光が全く無い状態でも、対象が熱を持っていれば見ることが出来ます。光増幅ゴーグルは、僅かでも光が無いと無効ですが、熱を発しない物体でも見ることが出来ます。
無重力
無重力状態では、主人公の行動は、制限されます。何か行動を起こそうとすると、《器用》+〈無重力行動〉のロールを行なわなければいけません。このロールに失敗すると、主人公は、その行動に無条件で失敗してしまいます。
戦闘シーンでは、ラウンドの初めにロールを行なって、失敗したラウンドは、行動が出来ません。ロールの目標値は、そのラウンドに行ないたい行動によって、決まります。もしも、ラウンドの最初に行なったロールよりも激しい行動をしたい場合、その時点でロールをやり直します。
行動 ロールの目標値
指先の行動 4
全身行動(無反動火器の射撃) 5
反動の有る行動(有反動火器の射撃) 6
白兵戦 7
高重力
高重力下では、主人公の行動力は非常に低下します。そこで、《体力》+〈高重力行動〉のロールを行なわなければいけません。このロールに失敗すると、主人公の行動は無条件で失敗してしまいます。
戦闘シーンでは、ラウンドの初めにロールを行なって、失敗したラウンドは行動出来ません。
ちなみに、戦闘シーンなどで、宇宙船が回避する場合(4章参照)、サイコロ2個で回避すると2G、3個で回避すると3Gとなります。操縦中に、高重力ロールに失敗すると、操縦不能となり回避すら出来ません。
重力 回避のサイコロ ロールの目標値
1.5G 3
2G 2 4
2.5G 5
3G 3 6
3.5G 7
4G 4 8
ヒーローポイント
ヒーローポイントは、基本的には一度に1ポイントしか使うことができません。怪我をした場合は、その負傷の度合に応じて、2ポイント以上のヒーローポイントを使うことが出来ます。
ただし、同じ行動に関してでも、内容が違うなら、それぞれにポイントを使うことができます。例えば、誰かが撃たれた場合、「他人を庇う」で1ポイント使い、受けたダメージを「負傷軽減」で減らすのは、可能な訳です。
ヒーローポイントを使用した場合、キャラクターシートの、ヒーローポイントのプラスの欄に記入してください。
ヒーローポイントの使い方は以下のようなものがあります。これらの使いこなしの上手下手によって、プレイの盛り上りや冒険の容易さが大きく変わります。色々と工夫してみましょう。
サクセス
主人公がスキルのロールに失敗したとき、1ポイント使うと成功に出来ます。また、1ポイント使って、成功レベルを1レベル上げることにも使用できます。
逆に、1ポイント使うごとに、敵の成功レベルを1段階ずつ落とすことも出来ます。
知ってる
専門スキルが、どうしても必要なとき、ヒーローポイントを使うと、最低限のスキルがあることになります。
たまたま、そのことだけは、TVで見たことが有るとか、知り合いがしていたのを見たことがあるとかで、0レベルのスキルがあるとして、そのセッション中使うことができるのです。
0レベルでもスキルが有るならば、スキルの無い場合のペナルティは無くなりますし、6が出たときに振り足しも可能になります。
例えば、どうしても巨大ロボットを操縦しなければならないのに、〈ロボット操縦〉のスキルを持っていないとしましょう。この時、1ポイントのヒーローポイントを使うと、そのロボットを知り合いが持っていて乗せてくれたことが有るので(この理由は他にも考えられます)、0レベルのスキルを持っている(つまり、ペナルティが無い)として搭乗できます。
ただし、0レベルスキル効果は、そのセッション限りのもので、また同じセッション中でも、違う行為を行う場合(例えば、違う種類のロボットに乗るなど)は、やはりスキルが無いものとして扱われます。
アイデア
1ポイントのヒーローポイントを使うと、使った者は、いいアイデアを思い付くことが出来ます。
具体的には、ゲームマスターが、困っている事態を解決するためのヒントを教えてくれます。
できるなら、そのアイデアは、ヒーローポイントを使ったキャラクターに見合ったものであるほうが望ましいでしょう。例えば、スパイタイプなら暗黒街の知識で、科学者タイプなら科学の知識で、アイデアが沸いたほうがリアリティも有り、面白くなります。
しかし、キャラクター毎にアイデアを考えるのは、ゲームマスターの負担が大きいので、必ずしもそこまでする必要はありません。
命中回避
主人公であるPCに弾が当たったと見えたとき、実は当たっていなかったことにします。1ポイントで、いかなるレベルの命中(命中のレベルについては第4章)も無しにできるので、「サクセス」よりもずっと有利です。その代わり、別のペナルティがあります。
主人公に当たらなかった弾は、空中に消えてしまったわけではありません。その分、何らかの影響を及ぼしています。そこで、外れた代わりに、何らかの影響を被ってしまうのです。ゲームマスターは、以下のリストの中から、シチュエーションに合った影響を選択して、プレイヤーに課してください。
- 誰かに当たった
弾が、誰かに当たってしまった場合です。例えば、味方の兵士や重要な証人などに命中してしまいます。
スペオペなどで、脇役が主人公を突き飛ばして、自分が死んでいくシーンが、よくあります。この項目は、そのようなシーンを再現します。
- 何かに当たった
弾が、今使っている武器、腰に下げていた重要な工具、背中に背負っていた荷物のベルトなどに命中してしまいます。
スペオペで、よく主人公が敵の弾を避けた際に、武器等に命中して壊れてしまったり、手から飛んでしまったりして、「しまった!」と叫ぶシーンがあります。この項目は、そのようなシーンを再現します。
- 爆風で飛んでしまう
爆発物や榴弾などによる場合、爆風で飛ばされているという場合です。または、自分から思いっきり転がって、危険を避けた場合です。
この場合、PCは、ごろごろと回転しているので、このラウンド行動できません。
また、次のラウンドは、1アクションポイント費やして立ち上がる必要があります。もちろん、倒れたままで何か行動するのなら構わないのですが。
これは、スペオペで、主人公が爆風で吹き飛ばされるシーン等を再現するルールです。
- こいつが助けてくれなかったら
親の形見とか、恋人(ヒロイン)からお守りとして渡された品物をPCが持っているとき、それに命中して助かる場合です。
ヒロインから貰ったペンダント(親の形見のコイン・師匠から頂いた書物)を身に付けていた主人公が、銃で撃たれて倒れます。悪役が、「ははははは、☆☆を倒したぞ」と高笑いをした瞬間、倒れたはずの主人公が、突然復活して悪役を倒します。そして、「こいつが助けてくれたんだ」と言いながら、胸ポケットからペンダント(コイン・書物)を取り出す訳です。
このパターンは、ペナルティは無いし、敵は油断するし、非常に有利なパターンです。それだけに、このパターンを使うには、制限が3つあります。
1つ目は、そのダメージを受けたら、キャラクターが死んでしまうことです。なぜなら、死んでしまうような場合で無いのに、このパターンを使うのは、ストーリーが美しくないからです。
次に、あらかじめ、他のキャラクターから品物を受け取って、肌身離さず身に付けていなければいけません。これは、当然で、何も無しに、助かることはありません。親の形見パターンは、親が居ないキャラクターなら、1度だけ使うことができますが、そのキャラクターは2度と親の形見を使うことはできません。
最後に、このパターンを使えるのは、1シナリオ中に、パーティーで1回だけです。誰か1人が使ったら、もう誰も使えません。こんなパターンで、1シナリオに何度も(または、何人も)助かっていたのでは、興醒めでしょう。
ゲームマスターとプレイヤーは、これ以外にも、ありそうなパターンを考えた場合、好きなように適用することが出来ます。シチュエーションに相応しい、盛り上がるペナルティならば、プレイヤーも一緒になって乗ってくれるでしょう。
ちょうどここに
何か必要なアイテムがあって、しかも手元に無い場合、ヒーローポイントを使うと、代用品を発見することが出来ます。
例えば、武器が破壊されてしまい困った場合など、ヒーローポイントを使うと、そこに敵が落としていった銃を発見したりするのです。
代用品は、あくまでも代用品ですから、そのものズバリの品物ではないかもしれません。例えば、爆弾の蓋を開こうとねじ回しを探したら、代わりに七徳ナイフを発見したりするかもしれません。
他人を庇う
スペオペの主人公たるもの、弱者や友人を救わなければいけません。主人公は誰かがダメージを受ける場合(銃で撃たれる、爆発に巻き込まれるなど)、ヒーローポイントを使うことによって、身をもって庇うことが出来ます。しかし、その場合、主人公はそのダメージを自分の身に受けてしまいます。
この受けたはずのダメージを、ヒーローポイントで、命中レベルを落としたりダメージの軽減で減らしたりしても構いません。
ダメージの軽減
主人公達は、ダメージを受けた場合、それを軽減するためにヒーローポイントを使うことができます。ヒーローポイントを1ポイント使うと、受けたダメージレベルを1レベル減らすことができます。
この使用法は例外で、一度に使用できるヒーローポイント数の制限と無関係に使用できます。つまり、1時に幾つのヒーローポイントを使用しても構いません。
ネガティブ・ヒーローポイント(NHP)
ゲームマスターは、いついかなる時でも、キャラクターの行動の、成功を失敗に、もしくは成功レベルを減らすことができます。
ただし、この時、そのキャラクターにヒーローポイントを1ポイント返すことになります。プレイヤーは、キャラクターシートの、ヒーローポイントのマイナスの欄に記入してください。
これは、スペオペのストーリーでは、シナリオ序盤では、主人公達は、「気付きそうなことに、何故か気付かない」「惜しいところで、わずかに失敗する」などのシチュエーションになることが多いからです。
これらの、シチュエーションを実現するために、ゲームマスターは、ネガティブ・ヒーローポイントを発行して、プレイヤーのアクションを失敗させます。
また、ゲームマスターは、キャラクター達にとって、いかにも不利な偶然を起こすことができます。または、敵の工作があまりにピッタリはまってしまうようにできます。
ただし、この場合も、ネガティブ・ヒーローポイントを与えます。
これは、スペオペのストーリーを盛り上がらせるために、主人公達に「どうして、こんなマズイ事になったんだ」というような偶然が起こることが多いからです。
けれども、プレイヤーは、「ならば、いくら努力しても無駄だ」と考える必要はありません。今の失敗が、将来役に立ちます。
ヒーローポイントを使用しすぎると、経験点が減ってしまいます。けれども、使用したヒーローポイントは、プレイヤーが使用したヒーローポイントから、ゲームマスターが発行したネガティブ・ヒーローポイントを引いた値なのです。つまり、序盤でNHPを貯めておけば、クライマックスで派手な活躍をしても、経験点を減らさないで済みます。
スキル
スキルの解説です。スキル名の次に来る能力値は、覚える基礎となる能力値です。その後ろに、☆のついているものは、専門スキルで、持っていないとペナルティがあります。
戦闘系スキル
- 回避:敏捷
敵の攻撃を避けるスキルです。白兵戦や火器の命中を避けます。
- スペースアーツ:敏捷☆(オプション)
無重力空間や、低重力の場所で発達した武道です。
詳しくは、七章 オプションルール>スキル>スペースアーツを参照してください。
- 格闘:体力
素手や、ビール瓶などのありあわせの品物によって戦闘をするスキルです。
- 重道(じゅうどう):体力☆(オプション)
高重力の場所で発達した武道です
詳しくは、七章 オプションルール>スキル>重道を参照してください。。
- ハンドガン(無反動):器用
ピストルのように片手で保持する火器で、レーザー・プラズマ・超音波などを発射して反動の無いものを扱います。略してHGNと呼ぶこともあります。
- ハンドガン(有反動):器用
ピストルのように片手で保持する火器で、実体弾を発射して反動のあるものを扱います。略してHGRと呼ぶことも有ります。
- ライフル(無反動):器用
ライフルのように基本的に両手で使う火器で、レーザー・プラズマ・超音波などを発射して、反動の無いものを扱います。略してRINと呼ぶこともあります。
- ライフル(有反動):器用
ライフルやショットガン、マシンガンなどのように基本的に両手で使う火器で実体弾を発射して反動のあるものを扱います。ショットガンやサブマシンガンも、このスキルで扱います。略してRIRと呼ぶことも有ります。
- 携行ミサイル:知性:☆
個人が運べる小型のミサイルを扱います。現在で言う、歩兵用対戦車ミサイルや、歩兵用SAM(スティンガー等)などです。
- 重火器:知性:☆
機関銃やバズーカ砲など、移動しながら射撃できない重火器を扱います。重火器を撃ったラウンドは、回避にアクションポイントを使うことが出来ません(第4章参照)。
- 間接射撃:知性:☆
迫撃砲やカノン砲など、直接視認しないで敵を射撃する火器を扱います。
- 白兵戦:体力
剣や斧で戦う白兵戦能力のうち、刀身に実体の有るものを扱います。
- エナジーソード:器用
白兵戦能力のうち、刀身に実体を持たないもの(レイソード等)を扱います。略してESと呼ぶことも有ります。
- 弓:器用
弓や石弓、スリングなどの、古典的射撃武器を扱います。
- 砲塔:知性:☆
戦車や宇宙船、宇宙戦闘機などの砲塔で射撃します。
- ロボット火器:知性:☆
ロボットの腕で保持して射撃する火器を扱います。ロボットの射撃兵器は、全てこのスキルで扱います。
- ロボット白兵戦:知性:☆
ロボットの腕で保持して戦う白兵戦武器を扱います。ロボットに格闘させる場合も、こスキルで扱います。
- 戦術:知性:☆
地上から宇宙空間や海中まで、あらゆる戦闘における戦術です。
イニシアチブに関連してきます。
運動系スキル
- 投げ:器用
ナイフや手榴弾、石ころなどを正確に遠くまで投げます。
- 疾走:敏捷
脚の速さを表わします。自分の脚でチェイスをしている場合は、逃げるほうも、追いかけるほうも、疾走スキルでロールを行います。追いかけているほうが勝ったら、間隔が近づき、逃げているほうが勝ったら、間隔が開きます。
- 登はん:体力
取っ掛かりの少ない壁や岩肌などを登ります。
- ジャンプ:体力
遠く、または高く飛びます。また、落下時の衝撃をうまく止めます。
- アクロバット:器用:☆
空中回転などのアクロバットを行ないます。
- 重量挙げ:体力
重たいものを持ち上げます。
- 水泳:体力
泳ぎます。
- バランス感覚:器用
綱渡りや平均台など、バランスが重要な運動を行ないます。
- パラシュート:器用:☆
パラシュート降下を行ないます。特定の着地地点を目指すのは、そこそこ難しい行動になります。
- アクアラング:器用:☆
アクアラングなどの水中用具を扱い、水中での行動をスムーズに行ないます。
- 無重力行動:器用
無重力状態で、うまく釣り合いを保って活動します。
- 高重力行動:体力
高重力下の条件で、重力に負けないで行動します。
宇宙船系スキル
- 宇宙船パイロット:知性:☆
宇宙戦闘機から巨大空母まで、あらゆる宇宙船を操縦します。
- 宇宙船航法:知性:☆
宇宙空間で、位置を確認し、目標へのコースを計算します。
- センサー:知性:☆
センサーや通信機器を扱って、探知や連絡を行ないます。
- 超空間工匠:知性:☆
理屈すら分からないジャンプドライブを、勘と経験で動かします。通常ジャンプでは、ジャンプ計算コンピュータがジャンプドライブのコントロールを行ないますから、この技能は無くても構いません。ただし、この場合、ジャンプ計算に30分ほど必要です。ですから、突然ジャンプしなければならない場合や、コンピュータが壊れた場合などは、〈超空間工匠〉の技能を持ったキャラクターが必要となるのです。
操縦系スキル
- パワードスーツ:器用
パワードスーツを乗りこなします。略してPSと呼ぶこともあります。
- ロボット操縦:知性:☆
パワードスーツ以外の、巨大ロボットを操縦します。略してRBと呼ぶこともあります。
- 地上車操縦:知性
自動車からエアカー、戦車・装甲車まで、あらゆるタイプの地上車を運転します。
- バイク操縦:知性
普通のバイクからエアバイクまで、あらゆるオートバイを運転します。
- 航空機操縦:知性:☆
プロペラ機やジェット機から、ヘリコプターや飛行船まで、大気圏内で飛行する全ての空飛ぶ機械を操縦します。
- ジェットベルト:器用:☆
ジェットベルトは個人用の飛行器具で、背中に背負って空が飛べるようになっています。そのジェットベルトを操縦して、空を飛ぶスキルです。無重力状態での、EVAも、このスキルで操縦できます。
- 操船:知性:☆
大型船舶からヨット、潜水艦まで、あらゆる船舶を操縦します。
科学系スキル
- 数学:知性:☆
高度な数学教育を受けていて、難しい数学上の問題を解くことが出来ます。
- 物理学:知性:☆
高度な物理学教育を受けていて、難しい物理学上の問題を解くことが出来ます。ただし、超空間理論については百家争鳴状態で結論は出ていません。
- 化学:知性:☆
化学や薬学の教育を受けており、適当な設備があれば、物質の分析合成も出来ます。
- 生物学:知性:☆
高度な生物学の教育を受けています。宇宙生物学により、異星生物の生態などを、ある程度予測することも出来ます。
- 地学:知性:☆
地質学・冶金学・気象学などについて造詣が深く、惑星物理学や地球物理学の問題を解決することも出来ます。
- 天文学:知性:☆
恒星や、銀河に関する知識、その他宇宙に関する広い知識と分析能力を備えています。
- 医学:知性:☆
患者を診断し、治療することができます。応急手当なども、医学スキルで行なえます。医学スキルが2レベル有れば町医者レベル、3レベル以上あれば専門医としてやっていけます。
工学系スキル
- コンピュータ:知性:☆
コンピュータを扱い情報を検索したり、プログラミングを行ったり出来ます。バグの取り除きや、コンピュータシステムへの侵入なども、コンピュータスキルで行ないます。
- 電子工学:知性:☆
あらゆる電子機器(コンピュータを含む)の設計修理を行ないます。コンピュータも、物理的に故障した場合は、電子工学で修理します。
- メカニクス:知性:☆
機械的工作物の設計修理を行ないます。乗り物の修理なども、原子力機関が壊れているのでもない限り、メカニクスで修理します。
- ロケット工学:知性:☆
通常空間航行のための、ロケットエンジンの設計修理を行ないます。また、ノーマルエンジンのエンジニアとして、エンジンの操作を行ないます。特に、戦闘中など、無茶なエンジンの使い方をする場合は、オーバーヒートや下手をすると爆発の危険もあり、エンジニアが付いている必要があります。
- エネルギー工学:知性:☆
宇宙船のパワープラント(リアクターと呼ばれます)などにも使用されている対消滅機関や、一般に広く使われている原子力機関などの、エネルギーを発生する機関の設計修理を行います。また、リアクターのオペレーターとして、通常航行・ジャンプ航行の両方に、パワーを供給します。特に、戦闘中など、無茶なリアクターの使い方をする場合は、オーバーヒートや下手をすると暴走の危険もあり、リアクターオペレーターが付いている必要があります。
- 土木工学:知性:☆
家屋やビルから、ダムや道路までの設計建築を行ないます。建物を爆弾で破壊する場合など、どこに仕掛ければ効率良く破壊できるかを知るには、土木工学の素養が必要です。
人文系スキル
- 文学:知性:☆
様々な文学を研究しています。文章の一部を読んで、誰の作品かを推理したりすることも出来ます。
- 言語学:知性:☆
母国語以外の言語を知っています。また、十分な時間があれば、未知の言語の構造を解析して理解することも出来ます。
- 心理学:知性:☆
人間の精神の働きに詳しく、相手の行動などから感情や嘘を見抜くことも出来ます。
- 歴史学:知性:☆
古代から宇宙時代までの歴史を学んでいます。
- 経済学:知性:☆
経済の仕組みを理解しており、その予測や、経済政策の立案なども出来ます。
- 法学:知性:☆
様々な法律を学んでいて、様々な国家の法律システムを理解することが出来ます。
- 社会学:知性:☆
様々な社会の在り方を学んでいて、見知らぬ国家の統治システムや社会慣習などでも、少しの調査で理解することが出来ます。
悪徳系スキル
- すり:器用:☆
他人のポケットから、財布などを盗むことが出来ます。
- 隠密行動:器用
物音をさせずに移動したり、素早く物陰に影に隠れて気配を消したりすることが出来ます。隠密行動は気配を消すことで、相手に物陰を見ようという気を無くさせるのであって、実際にその場所まで行けば、その人物が隠れていることは見えます。
- 偽造:知性:☆
書類や絵画など、あらゆるものの偽物を作ることが出来ます。もちろん、相手によっては、ばれることもあります。
- 変装:知性:☆
「特定の個人」や「一般的タイプ」などに化けることが出来ます。「一般的なタイプ(役人風とかヤクザ風とか)」に化けるのは比較的簡単ですが、「特定の個人」に化けるのは、かなり困難で、専門の道具を必要とします。
- ギャンブル:知性
ギャンブルに勝つ方法論を知っています。また、イカサマの手口などにも詳しく、自分でイカサマをすることも出来ます。
- 捜索:知性
隠された物や、隠れている人間を探し出すことが出来ます。
- 隠蔽:知性
物を隠したり、隠し場所を作成したりします。隠蔽は、その場に行っても、様々な手段でカモフラージュして、何か有ることを悟らせません。
- 爆発物:知性:☆
爆弾や地雷などの設計と解体を行ないます。
- 忍び込み:知性:☆
鍵を開き、警報機を解除して、他人の屋敷や基地などに侵入することが出来ます。
- 暗号:知性:☆
様々な暗号に精通していて、暗号の作成や解読が出来ます。
- 聞き耳:器用
かすかな物音も聞き逃さないで、聞き取れます。
- 追跡:知性
足跡や気配を探り、標的を追いかけることが出来ます。
対人系スキル
- 交渉:知性
他人と交渉して、結果を有利に導くことが出来ます。ただし、いくらロールでいい目を出したとしても、あまりにも不利な場合、普通の人は、交渉を打ち切ってしまいます。
- 誘惑:知性
異性に、自分を愛していると思わせて、自分のために働かせる技能です。
- 礼儀作法:知性
TPOに合わせた服装や態度を取り、他人との会話をスムーズに進めることが出来ます。
- 尋問:知性
捕虜などに質問して、情報を引き出すことが出来ます。
- 商業:知性
仕入れや販売、帳簿付けまで、商売に関する業務を行うことが出来ます。また、何を買って何を売れば儲かるかを、見抜くことも出来ます。
- 役所:知性:☆
役所の仕組みを知り、素早く書類を処理してもらったり、便宜を計ってもらうことが出来ます。
- 演技:知性
演技によって、嘘でも真実に見せかけることが出来ます。
- 催眠術:知性:☆(オプションルール)
相手を催眠状態に陥れて、情報を得たり、暗示を与えたりします。
詳しくは、七章オプションルール>スキル>催眠術を参照してください。
その他のスキル
- サバイバル:体力
砂漠や湿地帯など、過酷な環境下で生き延びることが出来ます。
- 騎乗:器用
様々な動物(馬の他にも、現地の現住生物を乗用に馴らしたものは多くの種類があります)に乗ることが出来ます。
- 調教:知性:☆
様々な動物を馴らして、命令を聞くようにさせることが出来ます。
- 読唇術:知性:☆
他人の唇を読んで、何を話しているのかを理解することが出来ます。当然の事ですが、自分の知らない言語で話されている内容を理解することは出来ません。
- 意志力:知性
他人の口車や誘惑に引っ掛からずに済みます。また、あらゆる心理攻撃(や超能力)に対抗することが出来ます。
- 勘:知性
本来気付かないはずのことに気付くことが出来ます。
- 家事(各種):知性
掃除洗濯などの家事を行うことが出来ます。これらは、それぞれ別のスキルです。つまり、〈家事〉というスキルがあるのではなく、〈掃除〉や〈洗濯〉や〈料理〉などの個別のスキルがあるのです。
- 職人(各種):器用:☆
木工品や細工物など、様々な工芸品を作ることが出来ます。これも、〈木工〉や〈金細工〉や〈窯業〉という個別のスキルがあります。
- 芸術(各種):知性:☆
さまざまな芸術活動を行ないます。これも、〈音楽〉や〈絵画〉や〈バレエ〉、〈お茶〉や〈お花〉などの個々の芸術別のスキルがあります。
超能力系スキル(オプションルール)
詳しくは、七章オプションルールの超能力を参照してください。
- テレパシー:知性:☆
相手の心を読み取ることが出来ます。高度にテレパスなると、相手が忘れてしまった深層心理の奥底まで読むことが出来ます。
- テレキネシス:知性:☆
精神の力で物体を動かします。高度なテレキネシスになると、かなり大きな物体でも動かせます。
- テレポート:知性:☆
瞬間移動します。高度なテレポーターになると、他人を運んだり、惑星間距離を飛んだりすることも出来ます。
- クレヤボヤンス:知性:☆
透視や遠隔視力の能力です。高度なクレヤボヤンスになると、惑星間距離の物を見ることすら可能です。
- サイコ・ヒール:知性:☆
自分や他人の負傷を癒します。
- サイコ・クラッシュ:知性:☆
精神を直接攻撃しダメージを与えます。
- ライト・スピア:知性:☆
精神エネルギーを光エネルギーに変換して、攻撃します。
- サイコ・バリア:知性:☆
精神力でダメージを防ぎます。