・繁殖可能なオスとメスがいること。
・稚魚の隠れ家となる水草が、モサモサ生えていること。
・濾過機の吸い込み口に、フィルタがついていること。
上の条件が満たされていれば、グッピーは勝手に増えていきます。
オスとメスさえいれば、勝手に増えていることが、よくあります。
・繁殖可能なオスとメスがいること。
当然のことですが、オスばかり、メスばかりでは、増えません。
グッピーは生まれて三ヶ月で産仔可能になり、約一ヶ月おきに産仔をくりかえします。
産仔数は、最初は少なく、だんだん増えていきます。
メスは、一度の受精で何度か産仔しますので、メスだけ隔離しておいても仔を生むことがあります。
尻ヒレの長い品種のオスグッピーは、繁殖不能ですが、ミックスグッピーなら、その心配はいりません。
・稚魚の隠れ家となる水草が、モサモサ生えていること。
生まれたばかりの稚魚は、ほっておくと大人のグッピーに食べられてしまいかねません。
けれど水草があると、何匹かはそこに隠れて生き延びます。
だから母グッピーは、水草の陰に隠れて赤ちゃんを産みたいのです。だから、生まれる時期が近づくと、そんな場所でじっとしていることが、多くなります。
生まれた仔グッピーが、すぐに水草の陰に隠れられるようにです。また、水草がたくさんある場所には、小さなグッピーにも食べられるものが、たくさん集まってきます。
グッピーを自然繁殖させるときに、よく使われる水草は、ウィローモス、カボンバ、マツモなどです。モサモサであればなんでもよいようです。
どのぐらいモサモサならいいのか? ですが、大きい魚が少なくて、60センチ水槽であれば、上の写真程度あれば充分のようです。我が家の場合稚魚箱も使っていますが、すくいきれなかった稚魚も、初回はたいして減りもせず、成長しています。
稚魚が生まれてから一月もすると、次の仔がもっと沢山生まれますし、三ヶ月もすると最初の稚魚も仔を生み始めます。
そうやって水槽内の魚の数が増えてしまうと、食べられる稚魚の数も増えるはずです。
・濾過機の吸い込み口に、フィルタがついていること。
稚魚は吸い込まれてしまうので、フィルタでカバーします。
水槽内のゴミがたまるので、時々洗います。
・産仔箱
最初はこれを使って、グッピーが増えたことを喜ぶものですが、あると爆殖しますので、無くてもよいです。
二重底になった箱で、水槽内につるして使います。
グッピーのお腹がふくらみ、肛門が目立って見えてきたら、箱の上段に入れます。
仔を産むと、箱の中のスリットから下の段に落ちます。
出産が終わったら、親グッピーを水槽に戻し、その箱か別の稚魚専用の水槽に仔を移して育てます。
稚魚用のエサを与え、箱の中にたまったゴミは、こまめにスポイトで掃除します。
そこそこ大きくなったら、普通の水槽に入れても大丈夫です。
産んでいるところを観察したいとか、確実に仔を育てたい人向け。ちなみにグッピーが仔を生むのは、夜の暗いときと言われています。ですが、グッピーが増え始めると、そんなの関係なくなります。
・育仔箱
我が家では布式の箱を使っています。水は隔てられていませんが、軽くブクブクをかけてやったほうがよいようです。
布式のほかに、プラスチックのものや、完全に水を隔てているものもあります。本格的にブリーディングをやっている人は、稚魚用の水槽を別に用意している人もいます。
育仔箱を使うと、稚魚は食べられなくなりますが、毎度使って稚魚を保護していると、水槽内のグッピーが増えすぎるか、でなければ水槽をどんどん増やすか、誰かにあげ続けなければならなくなります。
水槽の中のグッピーが増えすぎると、濾過が間に合わなくなり、水が悪くなって次々と病気になり、死んでしまうこともあります。
早ければ、飼い始めて三ヶ月後には、グッピーだらけになります。
上の三枚の写真を、見比べてみてください。
左から1枚目が、お腹に赤ちゃんがいない母グッピーです。次が、妊娠中の母グッピー。そして出産前日の母グッピーです。
出産が近づくと、母グッピーは薄暗い場所でじっとしていたり、突然餌を食べるのでもなく動き回ったりします。
そして何匹か赤ちゃんを産んでは動き、じっとしてまた産み、ということを繰り返します。
出産は、時間がかかるときは一日がかりになることもあります。
そうやって十数匹から、「こんなにたくさんどうやってお腹の中に入ってたの!」というぐらいたくさんの稚魚を産みます。
母グッピーは、一度妊娠すると25~30日ごとに何回か出産するので、2枚目から3枚目の変化を繰り返します。
で、困ったことに、うちじゃ三ヶ月目にしてすでに増えすぎです。
60匹。もしかしたら100匹いるかも……
もうほったらかしで勝手に産んでもらい、エサも少なくしていますが、どんどん育って、水質が悪化して、カボンバが崩壊して、尾ぐされ病が出て、しかも一番大きな稚魚はやたらとメスが多い。
一番いいのは、水槽内の魚を減らすこと。水槽を増やしてオスメス別にしたり、あるいはあげたり、はたまた殺したり……。ほいほい水槽はふやせませんし、あげるったって、もらいてもそういません。この瞬間だけ、国産グッピーで品種統一しておいたら、もらってくれる人もいるかなと……身近に心当たりがありません。
そして外来魚ですから、捨ててもいけません。となれば全滅する前に間引くしかないですが、それも不憫です。
エサを減らせば親魚が稚魚を食べるようになるはずなんですが、親魚の数が少ないから、まにあってないんですね。
自分の手を下さないだけの話で、殺してるのと同じなのはわかってます。よさげな子を残してまびくほうがいいと、頭ではわかっているのですが。
とりあえず水換え回数増やして対処中。
本気で一番大きな雌稚魚たちをどうにかしなくっちゃ……。