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(C)山北篤

悪役アーキタイプ

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悪の天才

 彼は、主人公と同等もしくはそれ以上の知能を持った、冷徹な人物です。主人公の考える程度の計画ならば、ほとんど全て見抜いてしまえるほどの超天才です。しかも、冷静で、興奮に我を忘れるようなことはありません。
 彼の計画は、常にPCの計画同等もしくは上を行くものでなければいけません。ゲームマスターとしてなら、それは簡単です。プレイヤーの計画を聞いてから、その対策を立てればよいのです。
 ロールプレイとしては、常に自信たっぷりであるようにします。しかも、この自信は過信ではなく、実績と完璧な計画に立脚するものです。
 彼が慌てることがあるとしたら、それは主人公が、彼の計算をも上回る素晴らしい行動をしたときでしょう。そんなとき、彼の自信にひびが入ります。しかし、彼は素早く立ち直り、主人公の行動を誉めます。なぜなら、自分の優れた計画をも上回る行動をした主人公に対し、誉めるだけの度量を持っているからです。
 しかし、あくまでも慎重な彼は、そんな場合でも、必ず脱出路を用意してあるのです。
 「スカイラーク・シリーズ」のデュケーヌや、「シャーロック・ホームズ」のモリアーティ教授などが、その好例です。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  2  2  4  -  1

  スキル 戦術=4・科学(数種類)=3・回避=2・火器(1種類)=2

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マッド・サイエンティスト

 彼は、天才です。しかし、誰もそれを認めようとはしません。そんな世間に復讐するため、そして、彼の天才を認めさせるために、彼は大きなことをやろうとしています。例え、それが一般社会から見て犯罪であろうとも、彼の天才のためには、当然許されることなのです。
 彼はエキセントリックな天才です。自分の科学に絶対の自信を持ってて、それを他人が認めないことは、非常な立腹の対象となるでしょう。
 彼は、自分の分野においては確かに異常な天才ですが、それ以外の分野においては、一般人以下です。よって、彼のしでかす悪事にしても、非常に穴の多いものです。しかし、彼の異常な発明が、それを補って余りあるものとなっているのです。
 自分の天才に疑念を持ったような行動をする相手には、非常な怒りを表わし、なんとしてでも破滅させようとします。しかし、おだてには弱く、特に自分の発明品を誉められると、すぐに言いくるめられてしまうでしょう。
 意外に小説などに出てくる例は多くはありません。「究極超人あ~る」の成原博士や、「閃光戦隊ジュエルスターズ」のプロフェッサー・ロートーなどが、当てはまるでしょう。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  1  2  2  4  -  1

  スキル 科学(数種類)=4・工学(数種類)=4・回避=1・火器(1種類)=1

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筋肉バカ

 彼は、肉体的にはほぼ無敵の戦士ですが、頭は悲しいほどの能力しか持っていません。それゆえ、真に頭のいい悪人に、いいように利用されています。当人はそれに気付かず、重用されていると思って満足していますが、要は体の良いボディガードです。
 彼が上司に反抗する場合は、自分で思い付いたのではなく、誰か他の者におだてられたからです。
 彼は、基本的に何も考えていません。上司の命令だけを聞いていればそれでよいからです。変な口調で喋るのも、頭の悪さを強調して良いかもしれません。
 騙されていることにはなかなか気付きませんが、馬鹿にされることには敏感で即座に暴力で対応しようとします。この場合、火器を使うのではなく、白兵戦や格闘を好みます。
 「クラッシャージョー」映画版のロキや、「007/黄金銃を持つ男」のジョーズなどがそうです。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  5  2  3  1  -  2

  スキル 白兵戦=4・格闘=4・回避=2・火器(1種類)=1

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気障

 彼は、スタイリストです。悪人では有りますが、見栄えを非常に気にするので、美しくない悪事には手を染めません。
 悪の組織では、実力も無いのに気障な奴は、心底馬鹿にされます。そういう中で気障に徹するには、それなりの実力が必要となるでしょう。他の悪人の何倍もの実力があってこそ、初めて、気障に徹していても馬鹿にされないのです。
 彼は、悪の美学を実現するために、犯罪を行います。
 NPCとしては、登場シーンが、全てを決めます。ここで、華麗にかっこよく登場することが出来た場合、NPC設定の90%以上は成功です。もしも、ここで失敗して笑われた場合、方針を変更して、気障ぶりっ子にキャラクターを変えるしかないでしょう。
 彼は、実力も十分あるものとして描かれなければならないので、PC達を窮地に追い込むこともあるでしょう。その場合、PCの中に美しい女性が居る場合、必ず彼女に助けの手を伸ばします。
 例としては、怪人20面相や、「戦国魔神ゴーショーグン」のブンドル将軍などがそうです。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  2  3  3  -  1

  スキル 戦術=3・科学(数種類)=1・回避=3・火器(1種類)=3

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気障ぶりっ子

 実力も無いのに、気障を気取る、一種の道化です。行動方針は、気障と同じなのですが、実力の不足から実行が伴いません。しかし、当人はそれに気付かず、不運だとかで片付けてしまいます。
 気障と全く同じ様にロールプレイすればいいでしょう。ただし、実力が無いので、どんどん失敗します。にもかかわらず、何故か逃げ足だけは速く、なかなか捕まえることができないようにすべきです。
 安永航一郎の「県立地球防衛軍」の木曽屋が、まさにこのパターンです。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  2  2  1  -  1

  スキル 戦術=1・科学(数種類)=1・回避=1・火器(1種類)=1

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佞臣

 実力もないのに、首領にゴマをすって、成り上がってきた悪人です。その方針は、上に弱く下に厳しいものです。自分の地位を揺るがす可能性の有る者は早めに排除して、自分の地位を守っています。このような佞臣が幅を利かすようになっては、組織の崩壊も間近でしょう。
 地位や金のためなら、組織にとって有能な人材をあたら殺すことになっても、喜んでいます。それが結局は自分の首を締めることになるとは、当人は気付かないのです。
 プレイ中は、陰険で唾棄すべき卑劣漢として表現します。「ひひひひひ」とか「けけけけけ」などと気味悪く笑わせるのも一興です。
 田中芳樹の「銀河英雄伝説」のハイドリッヒ・ラングなどが、この例です。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  1  2  2  3  -  1

  スキル 陰謀=4・戦術=2・回避=1・火器(1種類)=1

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道化

 首領を笑わせたり無聊を慰めたりするためだけに存在します。組織の中において、彼の命令を聞くものは一人も居ません。にもかかわらず、重要な施設や秘密工場などにも、咎められずにフリーパスで通れてしまいます。要するに、居ても居なくても同じなのです。
 こういうキャラクターが、意外なことに有能な人材で、首領のスパイを務めていたりします。もしくは、外部の組織が監視のために送り込んだエージェントだったりすることもあります。
 プレイ中は、いつもおどけた口調で話し、一つ所に落ち着いていることができない人物として、あちこちふらふら動き回らせると良いでしょう。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  2  2.5  2  -  1

  スキル 道化師=4・他不明

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サディスト

 他人を傷つけることを趣味としている一種の異常性格です。ただし、趣味と仕事を分けて、押えるべき時に自分の性癖を押えることが出来るので、悪の組織でも高い地位についています。少々の異常は、本人の有能さに比べ取るに足らない欠点であると考えられているからです。しかし、PCとの絡みでは、この部分を突かれて敗北することになるでしょう。
 女言葉で話したり、わざと馬鹿丁寧な言葉遣いをすると、嫌らしさが出て良いでしょう。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  3  3  2  -  1

  スキル 白兵戦=3・格闘=2・尋問=4・戦術=1・医学=2・回避=2・火器(1種類)=2

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拷問係

 趣味と仕事を分けることの出来ないサディストは、悪の組織であっても高い地位に付くことはできないでしょう。このような地位の低いサディストは、拷問シーンで、拷問係として出てくることが多いのです。この場合、PCの逆襲の前に倒されることになっています。こちらのサディストは、筋肉男であることが多いでしょう。
 「へっへっへ」などと笑いながら、捕まったPCを殴りつけていたぶるのが、その主たる任務です。もう一つの任務は、脱出したPCの逆襲を食らってぶっとばされることです。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  4  2  2.5  1  -  2

  スキル 白兵戦=3・格闘=3・尋問=1・回避=2・火器(1種類)=2

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重鎮

 組織に長年仕え、首領からも絶大な信頼を受けています。当然の事ながら、中年以上の人物です。その手法は堅実で、滅多なことで失敗することはありません。
 反面、保守的であって、新しいものを取り入れることが出来ないので、若い実力者から、「旧世代の遺物」呼ばわりされる原因ともなっています。
 プレイ中は、低めの声で話し、安全策を主張していれば、それらしいでしょう。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  2  2  3  -  1

  スキル 戦術=3・回避=3・火器(1種類)=3

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暴発

 甘やかされた子供が、そのまま育ったような人物で、ちょっとでも気に入らない事が有ると、即座に暴力に訴えます。大して実力もないのに、自分が評価されないのは、周囲に妬まれているせいだと思い込み、勝手に回りを憎んでいます。
 白兵戦など、個人的戦闘能力は結構高いのですが、作戦や戦略と言った面はからっきしです。そのため結局は、冷静な戦略家の捨て石にされるのが落ちなのです。
 ちょっとしたPCの台詞で、即座に逆上して戦闘に訴えるような人物としてロールプレイします。ただし、部下をうまく使うことなど出来ないので、その攻撃は各個撃破の対象にするのは容易であるようにします。一人で思わず突出して、捕虜になったりするのもいいでしょう。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  2  2.5  2  -  1

  スキル 科学(数種類)=1・回避=3・火器(1種類)=2・白兵戦=3・格闘=3

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プロフェッショナル

 何かのスキル(多分戦闘スキルだろう)の専門家です。それに関しては、絶大な自信と、それを裏付ける実績を持っています。彼は、気負いもなければ思い上がりもなく、着実におのれの仕事を成し遂げます。それがプロなのです。
 寡黙にして、印象的であるべきです。要は、滅多に喋らないが、いったん喋ったら全員がうなずくようなことを言えばよろしい。
 ゴルゴ13をイメージするのが近いでしょう。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  4  3.5  2  -  1

  スキル 戦術=2・回避=3・火器(数種類)=4

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金庫番

 組織の金庫番です。組織において、収入も支出も全ての金銭の移動は、彼の管理下に有ります。彼は、1クレジットでも収入を多く、1クレジットでも支出を少なくするために、その全力を注いでいます。
 当然の事ながら、実戦部隊あたりの評判は悪いものです。しかし、彼は気にしません。実戦部隊など張り子の虎に過ぎず、彼と彼の配下こそが組織を守っているのだと固く信じているからです。
 プレイ中は、金のことばかりグチグチ言う、戦闘力のかけらも無い人物を演じていれば良いでしょう。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  2  2  3  -  1

  スキル 経理=4・科学(1種類)=1・回避=2・火器(1種類)=1

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仮面の悪の幹部

 仮面で顔を隠した男です。いつのまにか、首領の側近として現れました。その過去を知るものは居ません。
 このような場合、大抵主人公キャラクターの身内で、洗脳されて(自分の意志であることも希にあります)、悪の手下になっていることが多いのです。当然、本人にも過去の記憶がありません(または、偽の記憶を植えられています)。しかし、主人公の必死の訴えに、目が醒めることが多いでしょう。どうも、悪の組織の洗脳技術は、あまり優れていないようです。
 プレイ中は、首領に忠実に、しかもかっこよく描かれるべきでしょう。そして、クライマックスの戦闘中などに、致命的な命中を受けたら、NHPを使って外れにします。その代わりに、仮面の一部が壊れて、下の顔が見えてくると良いでしょう。
 「スターウォーズ」のダースベイダーが、まさにぴったりです。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  3  3.5  2  -  1

  スキル 戦術=4・回避=3・火器(数種類)=3・白兵戦=3

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仮面の一匹狼

 キャンペーンの途中から現れた、謎の一匹狼です。仮面の下の顔を知るものは誰も居ません。
 このような場合、主人公により失敗して組織を追われた(または、粛清された)と思われた敵の幹部が、仮面に顔を隠して再登場したというのが、一般的なパターンです。当然の事ながら、主人公にも組織にも憎悪を燃やしています。
 プレイでは、結構かっこよく演じればよいでしょう。ただし、まだ青さを残していて、詰めが足りないほうが、それらしいでしょう。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  3  2  3.5  2  -  1

  スキル 戦術=3・回避=4・火器(数種類)=3・白兵戦=4

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ハードボイルド

 自分の感傷に生きている男です。大抵、恋人が警察に殺されたとか、軍の秘密実験の犠牲にされかけたとかいった過去を持ち、政府(や連邦)を憎んでいます。
 もしも、その過去の事件の黒幕が、実は悪の組織であったという事実(こういうパターンは多い)を探りだすことが出来れば、彼を味方にすることが出来ます。ただし、この場合、主人公を助けるために死んでしまうことが多いのは、改心した人物を警察(など)に引き渡すべきか逃がすべきか主人公が悩まないで済むようにという配慮でしょう。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  3  3  3  2  -  1

  スキル 回避=3・火器(1種類)=4

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すね者

 自分が不幸なので、他の人間も不幸にしてやろうと考えています。大抵の場合一匹狼で、組織に使われることは滅多にありません。
 とにかく、あらゆる人間(自分も含めて)を憎んでいるので、仲間を作ることも出来ないのです。そういう状況で生きていられるのだから、それなりの実力の持ち主であることは確かです。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  3  1  2.5  2  -  1

  スキル 戦術=1・回避=2・火器(数種類)=2・白兵戦=2・格闘=3

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粗暴

 酒と女と博打を求めて、暴力犯罪を繰り返す奴です。知能などはかけらもなく、欲望と衝動とで生きています。あまり長生きは出来ないタイプの悪人です。
 当然の事ながら、組織に属してどうこうと言うこともありません。精一杯、組織の末端に居て凶悪犯罪を行なうときだけ使われるくらいでしょう。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  3  2  2  1  -  1

  スキル 回避=2・火器(1種類)=2

忠臣

 悪の組織だからといって、どうしようもない裏切り者ばかりではありません。悪の組織に一生仕えるつもりの、忠実な部下というのも居るでしょう。首領に、自分や家族の命を助けられたとか、窮地から救ってもらったとかで、組織(または首領)に恩義を感じています。
 こういう奴は、信念を持って悪の組織に仕えているので、説得も引っ掛けも効かず、主人公にとっては非常にたちの悪い敵になります。首領を倒そうとすると、身をもって庇ったりするので、思わず自分の方が悪役のような気分になってしまいます。
 忠臣という役割には、初老の男性か、若い男女が似合います。初老の男性は、若い頃の恩義をいまだに感じている頑固者です。若い男女は、幼い頃に組織(または首領)に拾ってもらい、子供のように育てられたという設定が多いでしょう。

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初老


  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  2  2  3  -  1

  スキル 戦術=2・科学(数種類)=2・回避=2・火器(1種類)=2

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若年


  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  2  2.5  1  -  1

  スキル 戦術=1・回避=3・火器(1種類)=2

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正体不明

 正体の分からない謎の悪の首領です。カーテンの向こうや、ディスプレイでしか、部下とも話をしないという徹底ぶりで、部下達にとっても、正体の分からない無気味な首領として恐れられています。
 このような場合、正体のパターンは幾つか考えられます。
 まずは、人間では無い場合です。凶悪な宇宙人とか、狂った巨大コンピュータとかで、正体を明らかにした場合、部下の忠誠心が失われるので、自分の正体を隠している場合です。これは、人間であっても、ひどい不具だとか、余りに幼いとかで、部下の忠誠心が期待できない場合も、同様の行動をする可能性があります。
 次に、実は主人公の親しい人間の場合です。主人公の上司だとか、昔の友人だとか、生き別れの兄だとかで、ストーリーの最後で「そんなっ、なぜ君が!」と言わせるための仕掛けとして、正体を隠しているのです。
 また、実は首領はダミーだという場合も有ります。下克上を恐れて、偽の(または架空の)首領を仕立て、自分はその部下(側近とか道化とか小姓とか)に化けているのです。
 もちろん、単に正体を隠しているだけというのでも構いませんが、興は削がれるのは確かです。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  ?  ?  ?  ?  -  ?

  スキル 不明

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間抜け

 どうしてこんな奴が、悪の組織にいられるのだろうという間抜けです。特別な才能が有る訳でもないのに、何故か幹部クラスのと同様の待遇を受けています。
 このような場合、幾つかの可能性が有ります。
 まず、実は有能であるという場合です。実際は非常に有能なのだが、なんらかの理由でその能力を隠しているのです。例えば、幹部達が反抗しようとしているかどうかを調べるために、首領の命令で脳味噌の足りない振りをして、あちこち出歩いているのです。
 また、実は特殊な才能がある場合です。例えば、ものすごい超能力者であるというのが、有りそうな例です。その役目のためだけに、組織に存在しているのです。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  2  3  3  -  1

  スキル 戦術=3・忍び込み=3・変装=2・回避=2・火器(1種類)=2

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悪女

 敵の女性キャラクターとして、最もポピュラーなのが、悪女パターンです。妖艶な美女で、年齢の予想が全くつかない。10代と言っても30代と言っても納得してしまうでしょう。
 このような悪女には、大別して2つのパターンが有ります。
 まずは、傾国の美女パターンです。首領が、愛人に溺れてしまい、そのわがままをかなえてしまっている場合です。このような場合、無能な人間が愛人の引きで地位を上げ、諌言する者は遠ざけられてしまいます。しかも、首領のだらしない姿によって、部下は堕落するか忠誠心を失ってしまいます。このような組織が早晩破滅するのは、目にみえているでしょう。
 もう一つも、首領が愛人に溺れて、その言いなりになってしまうまでは同じですが、その愛人が、非常に冷徹で有能だった場合です。その結果、首領も愛人の操りのために有能で、組織が崩壊することはありません。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  1  2  2.5  2  -  1

  スキル 誘惑=4・戦術=1・回避=2・火器(1種類)=2

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女戦士

 女戦士には、3パターンあります。
 最初は、女を捨てざるを得なかった女戦士です。スペオペではありませんが、栗本薫の「グイン・サーガ」に出てくるクムの次女が、このパターンです。どう足掻いても男性に好かれようのない人物が、女を捨てて戦士として生きているのです。当然の事ながら、容姿は見るべくもありません。
 次が、心の傷で女を捨てた女戦士です。かつて恋人に裏切られた等の理由で男性不信に陥り、そのまま氷の女として生きています。このような場合、20代半ばくらいの冷たい感じのする美人が多いでしょう。もちろん、冷たい感じがするのは男性不信のためです。この場合、最も理想的な解決は、信じられる男性も居るという証拠を見せることでしょう。それが、PCであればベストです。このパターンは、多数居ます。
 最後は、女を捨てていない女戦士です。これは、あまり例が多くはありませんが、貴族的な誇り高い女性であることが多いのです。並の男性では鼻もひっかけてもらえませんが、真に勇猛で優れた男性には、自ら膝を折ることもあります。スペオペではありませんが、C・L・ムーアの「処女戦士ジレル」などが好例です。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  1  3  3  2  -  1

  スキル 戦術=2・回避=3・火器(数種類)=3・白兵戦=2

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女王様

 サディスティックな、女王様タイプです。長髪に、体にピッタリしたレザーなどを着て、鞭を持っていることが多いでしょう。きつめの美貌であることが多いが、顔に傷を負っている場合も、たまに有ります。
 若い男性主人公やたおやかなヒロインを拷問するシーンにも、よく登場します。この場合の拷問は、半分は趣味でしょう。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  1  3  2  1  -  1

  スキル 戦術=1・医学=1・回避=2・火器(1種類)=2・白兵戦=3

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肩肘

 男性上位の世界で、男に負けまいと、肩肘を張って生きている女性です。
 ストーリー的には、主人公に負けて、その意地っ張りが取れて、いい女になるというパターンが多いでしょう。しかし、主人公の能力が足りない場合、容赦しません。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  1  3  2.5  2  -  1

  スキル 戦術=2・科学(数種類)=2・回避=2・火器(1種類)=2

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威厳

 いかにも大組織の首領や幹部として相応しい威厳の持ち主です。
 戦闘能力が高いかどうかは、それほど問題ではありません。人間としての器が大きく、部下に「これは勝てない」と思わせてしまうのです。
 年齢的には、中年から老年で、男性が多いが、女性にも少なくありません。ロシアのエカテリーナ女皇などは女性ながら、威厳の持ち主として伝えられています。
 このような人物に率いられた組織(もしくは、その一部門)は、滅多なことでモラルを失うことはありません。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  2  2  4  -  1

  スキル 戦術=4・科学(数種類)=3・回避=2・火器(数種類)=2

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冷血

 非常に知性を感じさせるが、その知性には人間性というものが感じられません。自分以外の全てを道具としてしか見られない人物です。
 上物の服を隙なく着こなして、スマートで背も高いが、その目が内心の冷酷さを表わしています。より高度な能力を持つ場合は、その冷酷さすら隠し切って、部下の忠誠心を利用しているかもしれません。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  2  2  3  4  -  1

  スキル 戦術=3・回避=3・火器(1種類)=3

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金満家

 脂ぎった中年で、太っていない場合でも、どうも皮膚の表面が油でべとべとしているように感じます。
 金の力で、他人の頬を叩くことなど何とも感じていません。逆に、金で動かない人間が居ることが、こういう人物にとっては不可解な謎です。
 指に似合わないダイヤの指輪をしていたり、金ぴかの腕時計をはめていたりして、趣味も悪いでしょう。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  1  2  2  3  -  1

  スキル 商業=4・戦術=1・回避=2・火器(1種類)=1

カット

守銭奴

 金満家同様、金の亡者ですが、こちらは爪に火を灯さんばかりのドケチです。
 大抵の場合、貧相な老人で、自分の金が1円でも失われると、世界が破滅せんばかりに嘆きます。
 余りのケチさに、子供等も逃げ出してしまっていて孤独だったりすることも多いでしょう。それでも、金を貯めることをやめられないのは、もはや意地としか言えません。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  1  2  2  3  -  1

  スキル 商業=4・回避=1・火器(1種類)=1

カット

アンドロイド

 人間の振りをしている、または自分でもその事実を知らないアンドロイドです。
 狂った科学者が、世間に復讐するために作りました。アンドロイドは、科学者に忠実に、その任務を果たしています。
 大抵のストーリーでは、アンドロイドは、「狂って製作者に反抗する」よりも「製作者の意を受けて世間に復讐する」パターンの方が多いようです。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  5  3  3  2  -  1

  スキル 戦術=2・科学(数種類)=2・回避=3・火器(全種類)=3

カット

コンピュータ

 何らかの原因により、狂ってしまったコンピュータです。その知性の全てをもって、悪事の限りを尽くしています。
 コンピュータの場合、アンドロイドと違って、「狂って世界の破滅を狙う」とか「狂って世界を支配しようとする」等の狂うパターンが多いようです。

  能力値 体力 器用 敏捷 知性  運 サイズ
  数 値  5  -  -  4  -  1

  スキル 戦術=5・科学(全種類)=2・工学(全種類)=2


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