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ブルフォレ日記
ブルーフォレスト物語、体験レポート初出、ウォーロック誌 連載 ただし8回目はウォーロックが休刊したため、掲載されませんでした。
第1回
7月3日
初めて買ったRPGが、安価で身近なブックタイプとゆうケースが、最近になればなるほど多いと思う。私も最近のゲーマーなので、ボックスタイプのRPGを買うのは、これが初めてなのである。「ブルーフォレスト物語」(ツクダホビー)。これが、私が手に入れる事になった、ボックスタイプのRPGである。
ボックスタイプのRPGは、地元の本屋では手に入らないので、明日足を延ばす事にして、今までにブルーフォレストについて聞いた噂を思いおこしてみる。ちなみに、噂は私が入っているコンピューターネットワークから仕入れたものだ。私がRPGに染まったのもRPGの本まで出してしまったのもネットのおかげで、今でも私のRPG生活はこのネットによってなりたっている。そしてネットからは生の情報を手に入れる事ができる。
まず、そのボックスアートは大きな兎の絵(これは見たことがある。人が乗れるほどのおっきな兎だ)。世界の雰囲気は和風でも中華風でもない東洋風であるらしい。「メイルをきっちり着込むと重い以前にアセモができそう」なのだそうだ。そして
悟り! 寿命! 魔法の暴発がドッカーン!! 亜神に降魔。ゴブリンに妖精。みんな貧乏で中年のおっさんがわさわさ冒険をするらしい。んで女性向き。
…この最後の、中年のおっさんと、女性向きってゆうののつながりが、よくわからない。
なんでも、システム自体が女性向きとゆうわけではなく、普通のRPGを女性にもわかりやすく表現するよう心がけた、とゆうことであるらしい。
7月4日
東京の神保町にある書泉ブックマートに「ブルーフォレスト物語を買うぞ!」と力んで出かけた。RPG関係のアイテムはほとんど揃えられると評判の店で、ここで顔見知りにあうことも、めずらしくはない。それはさておき「ブルーフォレスト物語」の巨大兎の箱は、続編の「ブルーフォレスト戦乱」と並んで平積みされていた。消費税込みで4450円。定価は4800円(消費税別)である。
ついでに、前から欲しかった普通の10面サイコロと10の倍数10面サイコロのセット(180円)を購入する。パーセントダイスとしてとても便利なうえに、安かったので、すごく得をした気分だ。輸入品らしい。
帰ってさっそく、内容にざっと目を通す。やはり、読み物の形式になっている部分に目がいってしまう。例の「女性向き」の部分については、とくにこのセットにはうたわれていないが、プレイの例になっているキャラクターが女の子だったりする。この子の無謀ぶりは、なんか自分とだぶって、わかるようなものがある。
7月5日
ルール部分を読みはじめる。読みながら、キャラクター・メイキングの早見表を作る事にする。まず、キャラクター・シートとピンクのペンを用意した。ルールブックを見ながら、キャラクター・シートの名前のところに「自由」と書き込む。つぎに、性別のところにも「自由」と書く。が、年齢のところで、はやくもつっかかってしまった。
年齢は自由に決められるのだろうか。決め方が書いてないからには自由のような気もするが、名前と性別のように、はっきりと自由と書いてあるわけではない。あとに出てくる関連項目を読むと、年齢によってレベルが変わるらしいのだが「作成したばかりのキャラクターは0レベル」ともある。結局、年齢と特技の決めかたについては、わからないまま放り出す。
7月6日
ブルーフォレスト物語を、PHOTONαベースに持っていく。この、本格的な体感ゲームは、RPGゲーマーにも熱心なファンが多く、ゲーム待ちの時間は情報交換にもってこいであった(過去形、すでに閉館)。こんな所でキャラ・シートを広げていれば、すぐRPGゲーマーが寄ってきて、みんなでせっせとキャラクター・メイキングとあいなった。
当然、ブルーフォレストをやり込んでいる人もいるので、わからなかった部分を聞いてみる。年齢は自由に設定していいらしい。
私のキャラクターはあまりにも取り柄がなく、つまりは能力値がどれも低いために「従者」とゆう職業にしかつけなかった。これは、完全に取り柄がないのと、紙一重とゆうことなのである。同じく「従者」にしかなれなかったが、年齢だけはおじさんにし、その場でレベルをアップし、成長分を筋力につぎこんだ人がいた。こうゆう事が出来るので、冒険者がおじさんだらけになるらしい。ついでに、このおじさんキャラクターは「俺は腰布だけでいい!」とばかりに、初期の所持金を武器につぎ込んでしまった。
キャラクターが出来ると、ギャラリーまでもがまじって、設定を造りはじめてしまう。「おっさんの方は上半身裸で、腕くんで偉い奴の後ろにたってるんだな」
「うーん絵に描いたような従者!」
「ヴィエのキャラクターは容姿がいいが、ほかが全部低い」
「こりゃ冒険には出ないタイプだぞ」
「顔がいいし、金があるから、悪い冒険者にたぶらかされたのだ」
「ペット代わりのかわいい従者」
「あとで、趣味の奴隷として売り飛ばされるのだあ!」
「男だぞ…」
さっそく、試しに従者どうしで戦ってみる事にする。
ルールブックの「戦闘」の項を横目でにらみながら、攻撃方法その一、成功しにくいが威力の大きい「力斬り」のサイコロが振られる。そして、その攻撃はみごとに決まり、戦闘は終わった。
その後で、もう一度ルールブックの、キャラクター・メイキングと戦闘の部分を、読みかえしてみる。読むだけではわからない点があるものだが、説明をしてもらいながらキャラクターを造った後だと、わからなかった部分もわかってくるものだ。
7月7日
今日はオフライン(コンピューターネットワークを使わずに、実際に集まる会の総称)があった。ふだんは、マスターがプレイヤーを募集するのだが、試しに「ブルーフォレスト物語をプレイしたい」と逆募集をする。昨日の、ブルーフォレスト物語に詳しかった人も来ていて、マスターを引き受けてくれた。 プレイヤーは私を含めて5人。私を含めて2人がブルーフォレスト物語のプレイは初めてだったが、あとの3人はやり込んでいるそうだ。全員のキャラクター・メイキングが終わるまでに40分かかった。それから、シナリオとの調整のためにキャラクターを1レベルづつアップする事になったのだが、その作業が終わるまでに、さらに25分かかった。
闘士、剣士、呪術士、騎士、盗人が、各一人づつ。私は盗人でスッタ・モンダとゆう名前にした。「生まれの地位」とゆうオプションルールを使ったところ、このスッタ・モンダは最低の「貨幣経済がない!」になってしまった。
「ブッ! 財布スッたら中身捨てちゃうんだろう」…なかなか情けない盗人である。
その日のセッションは謎解きタイプのシナリオで、約6時間半のプレイとなった。
途中、闘士が持っていた「以心伝心」とゆう呪文が役に立ったが、少々立ちすぎるような気もした。
ラストシーンは、会場の時間制限のため多少端折られたようだったが、敵(死人のようなもの三人と、司祭のような奴が一人)との戦闘は、13ターンで40分ほどかかってしまった。
7月8日
今日は、この原稿を書いている。7月9日
やっと、ルールブックの、特技、悟り、魔法の章を読み終わった。そうだったのか! やっと、ブルーフォレストの魅力がどこにあるか、わかったような気がする。
双曲線を駆け上がるかのような、悟りによる成長と、その極限状態に待っているキャラクター喪失。その直前に味わえる万能感。それから、とっても身近で危険を伴う魔法の存在。そういった世界法則が根底にある人間社会。そういえば先日のマスターは、
「このあたりではどこでも、村の中で魔法を使ったのがばれると罪になるからね」と言っていた。
暴発する魔法が身近にあるとゆう設定が、この世界の人間が魔法をどう扱っているのかを、決定しているのだ。
セッションの前に、このへんのルールを読んでおけば、魔法も悟りも楽しめたのにと思う。
このブルーフォレスト物語は、一回きりよりも、数を重ねてこそ面白そうなRPGだ。
やった! 仕事にかこつけて当分遊べる
とゆうところで枚数もつきた。それに、あまりペースを上げても、後で息切れしてしまうだろう。ちょっと、落ちついてプレイできる環境を整えてもいいな。とゆうわけで今日はおやすみなさい。
第2回
7月19日
いきつけのパソコン通信ネットワークのRPGフォーラムで、2件のブルー・フォレスト物語セッションのプレイヤーが公募されていたが、予定が合わずあきらめなければならなかった。残念。7月26,27日
SF大会に参加する。RPG公開プレイ、RPGパネルデスカッションの見学など、RPGにひたって過ごしたが、RPGフリープレイには参加できなかった。またも残念。7月30日
このままではブルーフォレスト物語がプレイできない! ので確実な方法を選ぶことにした。つまり、マスターをするのだ! でもプレイヤーがやりたいぞー!心に決めて、基本セットの中の「ガイド・ブック」や「シナリオ・ブック」を読み返していたら、私はこの世界の基本的なイメージをつかんでいないことに気づいた。
この世界特有の、神、魔法、悟り、異種族が存在することによって我々とは違ってくるはずの、普通の人々の普通の生活が見えてこないのである。この「ブルー・フォレスト物語」独自の常識が…。
それは自分で考えろとゆうことか? それとも拡張セットやRPG雑誌の関連記事を読めとゆうことか。
舞台となる地方は、地力があって農作をしなくても生活出来る一方、農業をしている者がそんなに裕福ではなさそうなので、支配階級がかなり搾取しているんだろうな…。商工業は、どのくらい発達しているんだろう…。戦争が多いらしいが、徴兵とかあるかな?
常識を読みとるべく、あっちこっち拾い読みをするが、「どーして全テキスト共通の索引が付いていないのだ!」と思う。出来るなら「ルール、チャート」と「世界、社会、環境」に分けて、索引を付けて欲しい。
8月4日
あるゲームの集まりに参加したが、ブルー・フォレスト物語のマスターをやろうと言う人はいなかった。8月5日
拡張セット「ブルー・フォレスト戦乱」を購入する(東京の神保町 書泉ブックマートにて4,350円)。テキスト3冊の他に、マスター・スクリーン、一束のキャラシートが入っている。
ブルー・フォレストの世界に住む、普通の人々の普通の生活についてよく知りたかったのだが、紹介されているのは、異種族の生活についてだけだった。この辺の情報は、マスターするなら知っておいて損はなさそうだ。が、肝心の「人間の生活」については、思ったほど書かれていなかった。
このブルー・フォレスト戦乱では、追加ルール以外に、ブルー・フォレスト物語のルールの一部が改善されているらしい。とはいえブルー・フォレスト物語自体は以前のまま版を重ねているので、改善ルールには目を通さないことにする。このようなルールの二重化をするほどの改善かどうかは、読んでないので、わからない。
8月9日
ブルー・フォレスト物語を読みなおしていたら「悟りルールは数回プレイしてルールに馴れてから」との記述に気づいた。数回もやっていたら私自身の時間は半年や一年はすぎてしまう。今でさえ、プレイする先行きが見えないのに。8月10日
キャラ・シートを切り貼りして自分専用のシートを作る。レイアウトを変えたほか、武器の「命中斬り成功率」「射程距離」や、防具の「回避率」「受け流し成功率」の項目を削り、そのかわりに戦闘チャートをつけ加えてみた。戦闘方法など3,4回もプレイすれば覚えてしまうのだろうがブルー・フォレスト物語の場合キャラ・シートを書き換える回数が頻繁になりそうな上、書き換える項目が多い。消しては書く、とゆうことを繰り返せばシートは汚くなるし書き間違えることも多いだろう。とゆうわけで、途中新しいキャラクター・シートに書き移した方がよい時もありそうだし、初心者には初心者向けのキャラ・シートがあってもいい筈。とか思いながらの作業である。
どの項目が必要かを考えながら、書いて覚えるわけだけれども、なにぶん私のプレイ回数が少ないので机上の空論になるかもしれない。
8月11日
またも、とあるゲームの集まりに参加する。ここでは春頃まで、盛んにブルー・フォレスト物語がプレイされていたようだが、その反動でか今はプレイされていない。自分のやりたいシステムで遊ぶには、やはりマスターをするしかないのだろうか。
8月13日
マスターをするぞ! と決心したものの、いまだに「ブルー・フォレスト物語」らしいシナリオがかたまらない。ただ、「魔法を暴発させてみたい!」だとか「悟ってみたい!」とゆう心の叫びを、ノン・プレイヤー・キャラクターに背負わせようと思っている。
この原稿が公開される前に、ちゃんとマスターできるのだろうか! いや、すでにプレイヤーを募集(もちろん、いきつけのパソコン通信ネットワークでだ)してしまった。いくらなんでも、どうにかなっている筈だ。
第3回
RPGをしたいのに、なかなか時間と相手が得られない。パソコン通信ネットワーク(以下ネットと略す)は、そういった時になかなか強力な武器になる。ネットの役割の一つが、ふだん出会えない人とのコミニュケーションにあるからだ。普段言葉をかわすことができない人とでも、ネットの上では出会うことができる。ブルー・フォレスト物語のデザイナー伏見健二氏と出会ったのも、ネットの上だった。伏見健二氏はそのネットでブルー・フォレストのメッセージ・セッションを開始するとゆうことだったが、ちょっとした問題が私の方にあった。つまり、その伏見健二氏と出会ったネットには、私はちょうど退会届の葉書を出してしまったところだったのである。葉書がそのネットの事務局に到着するまでのあいだに、退会届を無効にするためにぶぁたぶぁたしてしまったのである。
8月22日
なんとか滑り込みで、退会届を無効にできた。今日から伏見健二氏マスターによる、メッセージ・セッションが開始された。8月24,25,26日
大規模な2泊3日のゲームフォーラム&RPGフォーラム主催のオフ(ネットワーカーが集まる会)に参加した。このオフで、ブルー・フォレスト物語のマスターをする。ここでやっと気づいたのだが、ブルー・フォレストが物語だけでプレイされることはあまりないらしいのである。通常は拡張セットのブルー・フォレスト戦乱のルールを併せて使用するらしい。これでは、これからブルー・フォレストをプレイしよう! と決意した人は、物語と戦乱をまとめて購入しなければならない。これは金額的にちょっとつらいのではなかろうか。
こうした1回きりのセッションでは、悟りルールを味わうことはできそうにないが、魔法の暴発はあっさり起こり、プレイヤーキャラクターはとっとと唯一の攻撃魔法を失ってしまった。
それでも、プレイ中進行がつっかえたのも魔法の部分であった。このセッションではプレイヤー・キャラクター、ノン・プレイヤー・キャラクター併せて、魔法はたった3種類しか出てこなかったにもかかわらず、魔法でつっかえてしまったのである。
ルールブックは手元にあるが、種類が多すぎて目当ての魔法がどこにあるのかすぐにわからないのである。これは最初から書き出しておくか付箋を貼るのがよさそうだ。
プレイヤーの1人が、魔法をカードに書き出しておいて、当日使う分を手元に置いていると教えてくれた。が、あの魔法の種類! そして戦乱の分の魔法! のことを考えると頭が痛い。パソコンで電子データーにしてしまえばどんな単語も瞬時に検索できるが、打ち込む手間やその特製マスター・スクリーンの重さ(いくらノート・パソコンとはいえ、付属品を併せて4Kgになる。なお、後日伏見健二氏自身が使っていることを知った)よりも、そのコピーのしやすさ、データの扱いやすさが恐ろしい。下手に扱えば著作権上まずいことになる。
とりあえず、次の機会までには「初めての人でもそれを見るだけでキャラ・メイクができるキャラ・メイク・シート」を完成させたい。それから改造キャラ・シートには魔法の用法をメモできる欄を追加しよう。
それからNPCだ。戦闘するNPCのシートもきちんと準備しなければ!
私は暗記が苦手なのである。
8月28日
伏見健二氏のセッションの2回目の行動申告をする。8月31日
伏見健二氏のセッションの3回目の行動申告をする。9月1日
今日から、私もブルー・フォレスト物語のメッセージ・セッションのマスターを開始となった。都内でいつものRPGフォーラムのオフがある。神戸でプレイしたシナリオと同じシナリオで再びマスターをする。
9月6日
伏見健二氏のセッションの4回目の行動申告をする。以下、同じペースで進む。9月7日
偶然「ギア・アンティーク」をプレイする機会があった。ブルー・フォレストの世界と同じ世界だが、このあたりは蒸気機関が発明されているもよう。魔法はないが、機械の中にはコビトさんが住んでいるらしい。9月15日
原稿を読み返してみると、見事に休日ゲーマーである。会社のある日はなにもしていない。私の「無謀戦士ヴィエ 魔物だ突っ込め!」(新紀元者刊1.000円)だって、半分は通勤途中に電車の中で書いたのである。我ながら恥ずかしい奴だ。なお、ネットには連日顔を出しているが、プレイヤー・キャラクターに同調しすぎて体調をくずしてから、根本的に夜更かしが不得手になってしまった。深夜にわたるネット・ゲームはつらい。9月16日
ブルー・フォレストのプレイ中、プレイヤーがてこずりやすい部分が大体同じなので、そのへんを考慮して今後プレイの前に準備しておきたいものを考える。魔法の一覧表はどうしてもほしい。カードを造ってしまおうか。ブルー・フォレスト戦乱には一覧表があるのだが、ブルー・フォレスト物語には使えなさそうだ。
キャラシートは改造しまくっていたら、結局限りなくもとのシートに近づいてしまった。
今月のブルー・フォレスト プレイ時間
12時間+α(メッセージの分)
第4回
9月23日
RPGははじめて! の友人3人を相手にマスターをする。彼女達はプレイが終わったとたんにアンコールを望んでくれたので、マスターをする喜びを感じた。うち1人が、くる途中でウォーロックを買ってきてくれた。自分の原稿が載っているので、くすぐったい気分だ。
今日は2セッションで、6時間。
9月29日
今日は私がマスターをしている、パソコン通信ネットワーク上のメッセージ・セッション用の「マスターからのメッセージ」を書いた。時間があまったので、NPC用と興味を満たすべく、キャラクターの大量生産を決心する。少なくても千人。もちろんコンピューターにやらせる。一応、私の本業はコンピューター関係で、ちょいちょいの筈だったがパソコンいじりそのものにハまって何も進まなかった。
ごく普通のブルー・フォレスト物語のキャラクターは、サイコロの目からなる7つの能力値と、それが許す職業選択。その後、任意の魔法、特技、能力値取得を行なう。
ここで、私が「ごく普通の」と現わしたのは16才から29才までのキャラクターのことを指す。15才以下だと任意の成長はっまったくないし、30才以上だとさらに成長し、初期キャラクターとしてはかなり能力のあるものができる。冒険が始まった後の成長には偶然の要素はなく、すべてプレイヤーの意思で成長させることになる。そして、ほぼ1セッション単位でキャラクターは成長し続けていく。そして、ブルー・フォレストには蘇生や、死を免れるためのルールがある。
こう書くと、いかにもブルー・フォレスト物語は能力値インフレが起こりそうなのだが、死にかけた時には刻一刻と全能力値が下がり続けるとゆうルールもあり、これは結構きびしい。石橋を叩いて渡らないほどの注意深いプレイをしていても、10回に1回の魔法の暴発とゆうものが状況を変えてしまう。
「どぁあ! キャラクター・メイキングの直後より無能になってしまったぁ!」
これを救うのが、強力な成長ルールなのであるらしい。
現在、もっとも連続してプレイしているキャラクターでもまだ3回目。今後、死にかけても残る「特技」や「悟り」とゆうものが、成長したキャラクターをどうバランスをとってゆくのか、興味がある。
10月6日
いつものオフ(ネットワーカーの集会)でマスターをする。先日、苦労してブルー・フォレスト物語の99種類の魔法を、コピーして、切って、貼って、99枚のカードにしたのだが、カードそのものはけっこう便利だったものの、プレイヤーからはとことん同情されてしまった。「ウォーロックの連載が終わったらもう使いみちがないねぇ」
追加セットとして発売されたブルー・フォレスト戦乱によって、魔法ルールが全て変更されてしまっているからである。
ブルー・フォレスト戦乱の普及率は完全なものらしく、今までも「物語のみのプレイ」というと変な顔をされ「戦乱のルールを使いたい」と言われ続けた。現在、この連載があるとゆうことで、私が「物語だけセッション」をプレイすることが認められているようなものなのだ。意識して、ブルー・フォレスト戦乱を読まないことにしているのだが、どこまで「物語」と「戦乱」のルールに違いが出ているのだろう。2つのルールがあり、誰もが片方のルールを選ぶとゆうことは、一方に欠陥があるのか、もう一方が素晴しすぎるのだろうか。
避けて通れないので、ブルー・フォレスト戦乱をレポートに取り込もうと決心する。
今日のセッション、8時間。
10月10日
友人宅で、別のRPGのプレイヤーをする。10月12日
先月来た友人が「続きをやりたい」と遊びに来てくれた。いきなりだったので、シナリオ・ブックのシナリオを使ってみる。今日のセッション 5時間。このままキャンペーンにできないだろうかと、野望を抱く。
翌日未明、気持ちが悪くて目覚める。
10月13日
風邪をひいて寝ている。今日も遊ぶ筈だったのにぃ。我が家の猫も風邪をひいたのか元気がない。10月14日
会社を休んで寝ていたら、仕事上のトラブルがあったとかで、会社から電話が掛かってきた。目が覚めてしまったので、伏見健二氏マスターによるブルー・フォレストのメッセージ・セッションへの、何回目かの行動申告をする。パソコン通信は思いついた時にベットの中からでもロール・プレイング・ゲームが出来るのがありがたい。
このセッションでは情報がひととおり示されたので、今はプレイヤー・キャラクター間のやりとりが盛んになっている。
そのセッションの、マスターからのメッセージの末尾に、「この記事を読みましたよー」と、名指しでコメントが書かれていた。あーん、緊張するよぅ! こうゆう目にあっているレポーターは私だけじゃないかもしれないと考えてみるが、緊張することにはかわりない。好き勝手に書いているからなぁ…。
いっそ、わからないことについて、質問してみようかな?。
10月16日
実は、いまだにプログラミングにはまっている。風邪でボーっとして愛機PC9801-NS、純正モデム(パソコン用の電話)と2MのRAM(これがあると偉い)付き、なぜかハードディスク無し(これは悲しい)の設定を、整頓するつもりが混沌にしてしまった。今月のブルー・フォレスト プレイ時間
19時間+α(メッセージの分)
第5回
まず、いきなりですがブルー・フォレスト物語の0レベル・キャラクターを1000人つくってみました。そして、1レベルになったときにある職業につくことが出来るキャラクターが何人いるか集計してみました。読み上げます。せーのっ!「戦士136人。騎士144人。剣士55人。遊撃兵49人。闘士362人。神官152人。僧侶53人。修験者24人。呪術士49人。魔術士142人。魔道士135人。怪盗49人。義賊133人。盗人368人。旅芸人125人。吟遊詩人25人。船乗り136人。職人368人。行商人381人。薬師135人。学師381人。従者407人。森の民142人。海の民368人。野の民374人。市民1000人」
私の使い魔(種別パソコン)がキャラクター・メイキングから集計を終えるまで20秒。私もやっと使い魔技能を身につけたもんね。呪文を唱えるのに時間が掛かるのが難点だけど。
それはさておき、この集計によってブルー・フォレスト物語では「ものすっごくなるのが難しい職業」とゆうものが無いことがわかった。上位下位の職業があるにはあるといえ、1レベルで最上位の職業に就ける可能性が2.5%もあるうえに上位職への転職は簡単なのだ。よほどまぬけでないかぎり、望みの職業を手に入れるのに時間はかからない。
また、経験を積んだ下位職は経験のない上位職よりも有能であることが多いことと考えあわせるとブルー・フォレスト物語においてはキャラクターが成長するとゆうことは上位職に就くとゆうことではないとゆうことだ。ただ、成長の目標たる職業とゆうものはないんだけれども、無能者のための職業は存在し「そこからは抜け出せよなー」とゆうことになっている。
それじゃあ、一生キャラクターは運がよければ1レベルからなれちゃうような職業にしか就けないのか? その職業の道をきわめればそれで満足なのか? 転職して変わるものっていったら魔法と身につけるものくらいで変わるといえばブルー・フォレストの世界の住人がどう見てくれるかだけだし。レベルだって、その職業に就いてからどれくらい成長したか、だけだものなあ。レベルも実力とは同じじゃないものなぁ。
もっともっと出世したい…。偉くなりたい…。とゆう人のためには「ブルー・フォレスト戦乱」に新しい職業が用意されている。
10月25日
封印していたブルー・フォレスト戦乱を取り出して読む。そのまえに、ブルー・フォレスト物語を復習してみよう。あれ? うあぁー! あっちこっちまちがえて覚えていたぁ! しかもそのまま友人に教えてしまっていたぁ! よし、見なかったことにしよう。うん。どうも、私はブルー・フォレスト戦乱をブルー・フォレスト物語の2版と考えていたのは間違いだった。確かに魔法部分は2版と考えた方がいいようだけれども、ブルー・フォレスト戦乱には10レベル以上になった時に選べる職業が紹介されている。名誉職とゆうものらしく、この職に付くと有利になるばかりではないけれども、さすがに人生の目標にできるだけの偉そうな名前が並んでいる。
これらの職への転職が有利にばかりは働かないのも今までの転職と同じだ。
が、今までの職業は能力値の条件さえ満たせばどう転職しようが好き勝手にできたのに、この新しい職業に転職するための条件が今までの職業とはうってかわり、現在職業とレベルが条件になっている。
そうなると、この名誉職になってから能力値の低下があったら、どの線からこの職業を維持できなくなるのかなぁ。名誉職ってくらいだから、もう能力値の低下による職業の維持のルールには影響されなくてもおかしくないなぁ。
無能だが偉い。うん、パターンじゃないか。この職業から一般の職業に自分から転職することは出来るだろうから、それは「1から人生をやりなおす」みたいなイメージなんだろうなぁ。魔法も能力も失ったけど身につけた特技とゆうものがキラリと光る。これは渋くていい。
他誌のリプレイ記事で伏見健二氏と同席したのがばれてしまっているけれども、これがまた偶然冒険企画局に遊びにいく日を1日まちがえたらその日は伏見健二氏がセッションをやる日で初めて会ってそのままプレイにまぜてもらったとゆー。緊張したぁ。
今月のブルー・フォレスト プレイ時間
約26時間+α(メッセージの分)
第6回
「今月のブルー・フォレスト」計16時間+α11月23日
友人とセッション。単独別行動をとったキャラクターの処理のために、マン・ツゥ・マンでプレイする。12月15日
友人とセッション。プレイヤー・キャラクターの1人が兵士に囲まれている状況で攻撃魔法を使ったので、兵士全員で殴りかかってみたら思ったとうりプレイヤー・キャラクターはズタボロになった。このへんの兵士のリアクションは、魔法が社会にどう受けとめられているのかで違ってくると思うのだが、私の頭の中にある世界は他の人の世界よりも魔法に驚く人が少ないので、そこでプレイヤーのもくろみと食い違うことがよくおきる。そうそう、魔法が他の人にどう見えるのか、のイメージもよく食い違うのでシステムで定義してくんないのかなぁ。別にブルー・フォレストだけではないのだけれども、細かく世界が設定されていても世界とルールのかかわりが薄い場合が多いのはなぜだろう。あの「悟り」ルールも悟っておしまいにするためにあるわけではないので1セッションごとに初期値に戻すのがよいとデザイナーが語っているが、悟りや寿命そして暴発する魔法が存在し、プレイヤー・キャラクターがそれを知りえるとゆうことがブルー・フォレストの世界の根本になっていることは間違いないと私には思える。だが、ブルー・フォレスト用に作られた世界の人間の歴史を見るかぎり、これらの根本がかかわる事件はなさそうだ。それでも「シュリーウェバ地方と歴史」についての資料や世界に関する情報は「物語」「戦乱」以外にもまだまだ公開されるそうで、そういったものをいじってシナリオを作るのが好きな人や、プレイ中でそういった事件を体験するのが好きな人にはまだまだ楽しめると思う。
なーに、ヴィエの好きそうな事件がなけりゃあ自分用にかきかえちゃうか、実はこうだったんだってことにすればいいんだよ。とは某氏の弁。そうゆうことをするための資料なのだろ。でも、書き換えるためには骨組みを知らなくっちゃあいけないし、年表の理解と暗記って昔から苦手なんだもん。
「戦乱は必需品だったこと」
ブルー・フォレスト戦乱のルールをセッションにとりまぜるようになって1カ月。戦乱って、追加ルールがメインになっていて物語の第2版って部分はそう多くはないのだけれど、このわずかな部分ってゆうのは「物語」に絶対必要な部分だったりする。
魔法の効果対象範囲であるとか特技の成功判定方法がこの第2版的な部分で定義されていて、なきゃないで馴れた人ならハウス・ルールとして定義しておける程度なのだが、決めておかなければならないことは確かなわけで、それで! 戦乱で決めてあるのでみんな戦乱を使うことになったわけだ。戦乱と違う処理をしてても、まるっきり自分達のグループ以外の人と交流がないなら困りはしないんだろうけど、多くの人はそうもいかないんじゃないのかなあ。
とゆうわけで、ブルー・フォレスト物語だけでセッションをするときでも、マスターだけは戦乱も読んでおいたほうがいい。
「30才は中年とはいえませんが」
それはさておき、これはVol60のおたよりコーナーの熊林檎さんへ。
よい数値を得たいばかりにイメージを崩すことがあるのではないかとのこと。
残念ながら、能力値ほしさの中年パーティにぶつかっていないのです。ルールが中年を選んでもそれほど有利に働くわけではないように作ってあることが広く理解されているからかしらん。渋いのも好きなのにぃ。
よいRPGは、ルールを有利になるように働かせれば働かせるほどそのシステムで表現したい世界に近づくそうだから、世界を中年だらけにするほどは中年に有利でもないブルー・フォレストの世界は中年の闊歩する世界… ではないはずだ。よね…
今とつぜん、ブルー・フォレストの基本ルールって世界よりもいじりやすいんじゃないかと思いついた。システムの骨組みはシンプルでバランスを保ったままの肉付けに耐えられるように思う。
中年ばっかがいやならば中年優遇措置のかわりに青少年優遇措置をとればいい。女性差別があるから冒険者も男が多くなるはずだと思ったならば、男性優遇措置をとればいい。こう考えると値のためにイメージを殺すプレイヤーのキャラクターなぞ、いきなりマスターのイメージの餌食ではありませんか。
よかった よかった。
第7回
「今月のブルー・フォレスト」計6時間+α12月20日
冒険企画局に遊びにいったら、締切とゆうものをやっていた。Vol.61があった。伏見さんがいた。おかげでデザイナーに目の前でこの記事を読まれるとゆう羽目におちいった。1月4日
年末に買っておいたブルー・フォレスト伝承(書泉ブックマートにて購入。3520円)を読んだ。ちらっと目を通すだけのつもりだったが、全部読んでしまった。中身が「物語」や「戦乱」よりもずっと「読み物」になっている。1月5日
いつもの友人達と友人の旦那もまきこんでのブルー・フォレスト。やっている途中に「冊子をバラしてモンスターならモンスターだけ集めて綴じなおそう」と決心した。でないと使いにくい。ついでに、新品の「伝承」の冊子とくらべて最初に買った「物語」の分の冊子が痛みがはげしいことにも気づいた。いまのうちにまとめて製本したほうがいいだろう。ついでにインデックスも付けたいな。
「伝承レポート」
私は数値をずらずら書かれても、なかなかその意味を理解できないタイプだ。年号や名詞がずらずら出てくるもの苦手で片っ端から忘れてしまう。だから、この「伝承」を読んでやっとこの世界にすんなりとけ込めそうな気がしてきた。
一通りのレポートではつまらないので、読んで一番気に入った「BOOK 8 エキスパンション・ブック 2」の、「4 神々への崇拝」の中の「祈りの伝達成功率」について。
たったの18行。世界環境を読み物にしてある「伝承」の中で、「追加モンスター・データ」以外に、数値化されている部分はここだけじゃないかなぁ。
数値の山がなければ読みやすいのは確かだけれども、なさすぎればないでロール・プレイング・ゲームをするときに困ってしまったりする。たとえば「頻繁に」とゆう言葉があればその解釈の違いで別世界になってしまう。
膨大な数値だけがあっても、私には使いきれそうにない。世界だけあっても同じ。とゆうわけで、この「神々への崇拝」とゆう部分は、語りと数値が噛み合って私にはとてもわかりやすかった。
祭礼の規模がどれくらいならば、この確率で神が目に止めてくれる。これがはっきりとしたからこそ、ここからこの世界の人達が神についてどう考えるか、どの程度真剣に祭礼を行なうか。それについて想像することが出来る。
これが、「人々は神を信じ、祭礼がよく行なわれ、神もまたそれに応えることがある」とだけ記述されていてもその解釈は人それぞれになってしまうだろうが、これに「神が目にとめてくれる割合はこのくらいである」とゆう数値が合わさることによって先の記述にリアリズムが出てくる。
この割合は「プレイヤー・キャラクターが神に祈願したときの成功率」などとゆうルールではなく、このブルー・フォレストの世界を表現するためのものだと思う。が、ルールに近い扱いをすることも出来る筈だ。
ブルー・フォレストの世界に生まれたプレイヤー・キャラクターもまた、この「神が祈りに目を止めてくれる割合や原理」を知っていてまじめに神に祈ることがある筈で、神が実在している世界に生きているとはとうてい思えないような行動をキャラクターにさせるプレイヤーも、割合が示されれば真剣に神について考えてみるのではないかと思う。
で、そうゆう部分がないと、神がいて降魔があってそして今の姿があるところの「ブルー・フォレスト」の世界で冒険をしたことにならないじゃないか。と私は思う。
そうゆうわけで、この「伝承」が発行されることによって、語りと数値のバランスが取れブルー・フォレストは完結、これで1セットとゆう意味は間違いないと思う。
あとは、個人的な要望ですが、「ブルー・フォレストがよくわかる本」「ブルー・フォレストシナリオ集」「小説 ブルー・フォレスト」「ブルー・フォレスト・リプレイ」「別冊ブルー・フォレスト・ソースブック」とかとかとか……、がまだまだ発行されたり雑誌サポートされるんじゃないか? と思っている。いえ、ぜひして下さい。 してくれますよねー。
第8回 最終回
「ブルー・フォレストはだれ向けか」このレポートもこれで最後なので、少しまとめてみようと思う。
ブルー・フォレストを単純にプレイするぶんには、つまりゴブリンを退治して困っている村人を助けたりするぶんには、各種判定や戦闘の処理は簡単である。プレイヤー・キャラクターの能力が低いあいだは肉弾戦だと確かに1戦闘の処理時間が長くなるのだが、正真証明うまれてはじめてテーブルトークロールプレイングゲームに接した私の友人たちはそのことには不満はないようだ。他の処理についても面倒とは思っていないらしい。
では、そういった手順意外の部分、ブルー・フォレストの世界が扱いやすいかどうかについては、マスターの私がうまくプレイヤーに伝えらたかどうかが疑問だったりする。
三部作にばらけている世界資料は、読むぶんには面白い。とはいえ、いざロールプレイングゲームにとりこむときの資料としては扱いにくい点もあるように思う。とはいえ、他のロールプレイングゲームとくらべてわかりにくいとゆうわけではない。
まず、マスターはじっくり読んで世界観をつかむ。世界はデータ的にはサポートされていないので、マスターは文章から読みとってそれを演出することが必要になる。
つまり、ただのゴブリン退治ならだれにでも出来る。しかし、マスターがブルー・フォレストの世界の特色をとりこんだ、ブルー・フォレストらしいゲームにしたいと思ったら、地理、歴史、環境、種族設定などを知らなければならない。キャンペーンにつなげたいと思っているならば、なおさらである。
これは、あたりまえと言えばあたりまえのことだ。
とにかく、ブルー・フォレスト三部作を読み、マスターが世界を把握する。把握して、モンスターやノンプレイヤー・キャラクターをそれにあわせて動かす。それではじめて、マスターはブルー・フォレストの世界を演出することができる。データにそって動かしているだけでは、ブルー・フォレストの世界は語れない。
「冒険は自己のための修行なのだ」
ブルー・フォレストをはじめる時には「この世界を旅して見聞を広める」とゆうものだとアピールするのがいいかもしれない。英雄になるためのロールプレイングゲームではないように思えるのだ。
世界がプレイヤー・キャラクターのために用意されているのではなく、ブルー・フォレストの世界が最初にあって、それにプレイヤー・キャラクターが行動するためのルールが付属しているように思える。
エキゾチックなブルー・フォレストの世界や神話を、プレイヤー・キャラクターをとおして味わうのが、ブルー・フォレストの楽しみ方なのではないだろうか。
だから逆に、マスターは世界の紹介に気をとられてプレイヤー・キャラクターの活躍と満足を奪うことにならないように、プレイヤー・キャラクターのための演出が必要になると思う。プレイヤーも、プレイヤー・キャラクターこそそれを望みさえすれ、世界を壊さぬように、世界にとけ込むプレイをすることが、望まれるのではないだろうか。
ノンプレイヤー・キャラクターによるデウス・エキス・マキナ(ラストに神様が出てきて全部解決、または水戸黄門の韻篭)が通用してしまうような世界、それがブルー・フォレストだ。世界設定に出てくる、プレイヤー・キャラクターには及びもつかない話しや設定を読んでいると、そんな気にさせられてしまった。そういえば、「シナリオブック3」のサンプルシナリオもそのタイプだった。
ゲームが終わったときに、プレイヤーに「なんだ、結局俺たちなんだったんだよ」と思わせずに満足を感じさせるには、マスターに演出能力を要求するだろう。「こうゆう世界なんだよ」とマスターが言うのは簡単だけれども、それだけでは終わってしまえないところが、ちょっと私には難しかった。
ブルー・フォレストは、もとよりエキゾチックな世界について考えたり話しを聞いたりするのが好きな人が手にし、そしてその人がマスターになってプレイヤーを集めロールプレイングゲームに突入するゆうのが理想的なかたちなのではないかと思う。
ロールプレイングゲームに馴れているかどうかは、あともう少し使いやすくまとめられているといいなぁとは思うけれども、年表を見るのも嫌だとゆう人はさておき、この世界を素敵だと思うならばまったくの初心者であっても障害とはならないだろう。そしてプレイヤーも、旅行案内を読むようにプレイを楽しめるだろう。
これでレポートはおしまいです。みなさんごきげんよう。