個人的趣味と推測と独断と偏見によるエッセイ集
富野作品のキャラクターの命名は、完全にランダムではないことが、よく知られている。
たとえばガンダムのカツ、レツ、キッカが、カツレツとキッコーマンという食べ物ネタだとか、そういったたぐいだ。
ジロン・アモスが、自論を申すだという説があるが、ここはもっと素直にアムス・メロンだと考えたい。
ガンダムのカミーユ・ビダンが神指弾だとかいう説があっても、並びの、名前的には無関係そうに見えるキャラが「酒ビン撮影で有名な、カメラマン」の名前(ハーマンだったと思うんだけど、今回確認できませんでした。)が並んでいたら、やっぱカミーユは、そんなご大層なもんじゃなくって、カミュだよな、ってなもんである。
それでいくと、ブルメはブルーメ、これは通常花という意味だが、同時にビールに咲いた花、つまりビールの泡のことを指す。
そう、ビールのマグから盛り上がる泡を、彼の髪型に見たてたものだろう。
となれば、ラグが、マグとラガーのいずれかか、その組み合わせと見ることが、可能だ。
ビエルはビールからそのまんまだろう。
エルチ・カーゴのエルチは、エールからだろうか?
とにかくカーゴの方が、荷物(カーゴ)から来ているのは、間違いないだろう。
父親のキャリング・カーゴは、荷物運びって、そのまんまである。
メディックやファットマンもそのまんま。
もっともファットマンは、太っちょと訳されることが多いので、そのまんまというわけにはいかないかもしれないけれども、雰囲気はわかると思う。
エル・コンドルはエルコンドル・パス(コンドルは飛んでいく)で、アコン・アカグは、アコンカグア(地名)ときた。
ビリン・ナダが、灘のミリンだったら、ちょっとイヤかもしんない。
さて、ぐっと離れてアーサー・ランクは、勝手ながら静止衛星軌道の提唱者にしてSF作家のアーサー・C・クラークから来ているのではないかと、推察する。ちなみに静止衛星軌道のことを、クラーク軌道とも言う。アーサーが、不死の谷で全世界のイノセントにむけて、放送を行ったことからの連想だ。でも、有名なアーサー王から来ているのかもしれない。
で、ビエルは逆ガルマである。帽子を脱がないとよくわかんないけど、ガルマと同じ髪型をしている。で、ボウヤじゃなくてダンナと呼ばれている。
ついでに人の敵討ちを利用するという役割だし、エルチとのツーショットは、ガルマとイセリナとのパロディになっている。
移動用に使うのは、B-25という大きな爆撃機(ただし戦闘能力はなく、居心地よく改造されきっている)である。
ただ、あまりにもビエル関連のシーンはシリアスすぎて、普通言われなければパロディとは、わからない。
次にアーサーは、逆シャアである。
彼がシャアであることは、顔をシャアと比べて見ればわかるはずだ。
……番組中、ビエルとアーサーが出会わなかったことは、幸いであろう。
とはいえ、それっぽいシーンは、見当たらない。
あと、ミス・ギャブレットの飼い猫が、「トミノ・シャア」と「キング・アーサー」の二つ名を持つ……というのは、こじつけすぎかもしんない。
(おしまい)