デュオグラマトンは、寒色系の口紅でそめた唇を、そっと動かす。
「ハーフはなぜ排斥されるのか、わかる?
否定される当のハーフが、どんな気分かも。
私にはわかるわ。私は知ってる。
だって私もハーフ。
ニューハーフだもの」
「あなた、今一緒にするなって思ったでしょ。
それとも私が冗談を言っていると思ったかしら。
でもね、ベルーニとニンゲンのハーフと、男と女のハーフ、何が違うの?
今あなたの心に湧いたニューハーフへの感情の真実について考えてみるといいわ」