メシス駅で、一人去っていくチャックさんの孤独が、自分のことのように寂しくて、そして怖かった。自分と同じなのだと、そう思った。
なのに……。
「え? ボクが怖いと思う人?」
たずねたら、すごく真剣に考え込んで、うんうんうなって、お父さんやお母さんがチャックさんにとって恐い人でないことは確かだし、ディーンさんやグレッグさんやファリドゥーンさんのことも、恐いと思ったことなんてなさそうで。
もしかして「ボク自身が怖い」だなんて言い出すんじゃないかと思ったら、私が怖くなってきて。
もういいですと言おうとしたけれど、間に合いませんでした。
「うん! キャロルだね!」
反射的に蹴飛ばして、それからお小言三時間。