それは、別れを知ったアヴリルが、旅の途中こっそりと書き留めた手紙だった。
所々にじむ文字は、彼女の涙であったかもしれない。
過去からやってくる「わたくし」に、レベッカの日記を読ませてあげて欲しいと。
そして仲間たちへの想い。
ことさら大きな、ディーンへの想い。
ディーン。わたくしに、約束してください。
過去からやってくるわたくしと、もう一度お友だちになると。
そして週に一度は、費用ディーン持ちでデートしましょうね。
やきそばは5人前まで。でないとお腹をこわしてしまいます。
寝るときは、グレッグがプレゼントしてくれたハラマキを、ちゃんと身につけてください。
しっかり者でも、キャロルはまだ子どもです。お兄ちゃんなのですから、頼ってばかりいないで、自分で勉強すること。
チャックとゴーレム話をしすぎて、夜更かししないこと。チャックよりは、空気が読めるようになること。
それから何があっても、女の子を泣かせてはいけません。もうちょっと女心を理解するよう努めてください。でないといつか本当に、レベッカが泣いてしまいますよ。
ディーンが、この約束を守ってくれることを、
ディーンが、ジョニー・アップルシードとして活躍すること同様に願っています。
大好きなディーンへ。
アヴリル・ヴァン・フルール
追伸
なおこの約束が守られなかった場合、新しいわたくしがリリティアとして覚醒するよう、仕込んでおきましたので、覚悟してくださいね。