(C)hosoe hiromi
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「なあチャック。18歳未満お断りの店って、どういうんだ? 入ったことあるか?」

「興味があるのかい? 大人のための店さ。利用したことはないよ。そんなヒマも金も、それから興味もなかったしね。
 ディーンにとっても、面白い店とは思えないな」

「子どもだからか? 大人のための店って、どういう店なんだ? 酒とかなら、普通の食堂にもあるよな」

「お金を払って、酒を飲みながら恋愛の真似事をするのさ」

「酒はともかく、レベッカが好きそうな店だな!」

「ははは! まあ、そう言えなくもないけど、大半は男性向けだよ? それにレベッカは、本物の恋愛はしたくても、嘘の恋愛ゴッコはしたくないんじゃないかな?」

「ふーん。で、なんで18歳未満はお断りなんだ? 酒の売り上げで稼いでるからか?」

「それもあるだろうね。チヤホヤおだてて酔っ払わせて、普通よりかなり高い料金を取る。まあ、若いうちは本物の恋をしろ、ってことかもしれないね」

「チャック。入ったことがない割に、すごい詳しいな」

「客として入ったことはないけど、見習いハンターになる前に、バイトしたことがあるのさ」

***

「なあグレッグ。40歳以上で、紹介者のある方のみの会員制クラブって、どういうクラブなんだ?」

「それなりの地位と収入を得た大人が、落ち着いて酒を酌み交わし、同類と交友関係を広めるための場……だな」

「グレッグ。もしかしたら、会員なのか?」

「オレは40にはなっちゃねえ!
 ジョニー・アップルシードのお得意様だ。何度か納品しに行ったことがある。
 まあ大半は、紳士クラブとは名ばかりの、いけすかん連中が同類と慣れあう、狢(むじな)の溜まり場だ」

「ジョニー・アップルシードが好きなのか? だから、こういうクラブの会員のナイトバーンが、オレを特別名誉会員にしてやるって誘っ……」

「絶対にやめておけ!」

***

「チャック! グレッグ! 見てみろよ! 100歳未満お断りだッ! すげーッ! ご長寿老人会だぜッ!」

「あはは!」

「それはただの、ニンゲンを排斥しているベルーニ専門店だッ!」

2008.5.8
 色気なくてすまん。サイトメニューの整理中、ニンゲンとベルーニの平均寿命の差を考えてたら、こうなった。
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